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映画ノート

密殺集団

今月のお題完全無視の記事が続くけど、ま、いいやね。
今日はHDD整理で観たら、とっても面白かった本作を。
カプリコン・1』のピーター・ハイアムズ監督、マイケル・ダグラス主演で
法律と裁判の限界から生まれたある秘密組織を描く、社会派アクションスリラーです。



密殺集団
1983年(アメリカ)
原題:The Star Chamber
監督:ピーター・ハイアムズ
出演:マイケル・ダグラスヤフェット・コットーシャロン・グレスジェームズ・B・シッキングハル・ホルブルック
【ストーリー】
正義に燃える若き判事ハーディンは法律を遵守しながらも、悪を野放しにしているという矛盾に悩む。凶悪犯が裁きを免れ、ほくそ笑んでいる一方、被害者やその遺族は苦しみ、新たな事件を引き起こしてしまう。そんな折、ハーディンは事件を再審理し、判決を下すだけでなく、処刑まで執行する私設裁判所の話を聞かされる。ハーディンもそこに加わることになるが。(映画.comより)




マイケル・ダグラス演じるハーディンは、法に忠実&優秀ゆえに、
警察の捜査の違法を許さないタイプの判事。

新たに起きた少年殺人事件に対しても捜査の不当性がひっかかる。

「判事!ことの重大さを理解されてますか?
奴らを釈放すれば、また同じ事件を起こしますよ」と訴える若い検察官に
「お前が頑張れ 馬鹿!」と一喝。
状況は勿論判っているし、2人の容疑者を疑ってもいるけれど
法に忠実であれば、答えは一つ。
ハーディンは容疑者釈放の判決を下す・・・。

法律や裁判の限界を痛感する話しでした。
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法への情熱を失いかけるハーディンに、
大先輩のハル・ホルブルックがある組織の存在を教え、彼を引き込むんですが
それは影の法廷というべきもの。
原題にあるStar Chamberというのは、かつてのイギリスの絶対主義の象徴ともなった星室裁判所に由来する言葉で、「密室での決定」「恣意的な判断」という意味を持つのだそうですが、本作の影の法廷は、まさに現代に蘇った星室裁判所
という描き方になってるんですね。

つまり、表の裁判で裁かれなかった事件を再度審理し、
秘密裏に刑まで執行してしまう組織。怖いですね。

後半は真実を追究するマイケル・ダグラスの正義が炸裂し
迫力のアクション映画へと変貌します。

複雑になった物語に、スマートに幕を下ろすラストシーンが秀逸。
社会派スリラーでありながら、アクションも楽しめるという
一粒で二度美味しい作品でした。
マイケル・ダグラス グッジョブ!
★★★★

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