しまんちゅシネマ

映画ノート

トム・ハーディを探せ『仮面の真実』

ダークナイト ライジング』プレミアは
コロラドの乱射事件でえらいことになっちゃいましたね。
お亡くなりになった方の御冥福をお祈りします。
私は週明けにしか行けないけど、入場時の持ち物検査なんて始まるのかな。
安全を期すことに異存はないですが、
いつもより早めに入館するつもりで行っとこう。

さて、今日もハーディ作品チェック
2003年の日本未公開作品『仮面の真実』を観ました。




仮面の真実
2003年(アメリカ)
原題:The Reckoning
監督:ポール・マクギガン
出演:ポール・ベタニーウィレム・デフォーヴァンサン・カッセルトレヴァー・スティードマン
トム・ハーディブライアン・コックス


ポール・ベタニー扮する僧侶ニコラスは、あることから逃走の身となり
マーティン(ウェレム・デフォー)率いる旅芸人の一座に加わる。
訪れた村で、いつもの舞台を披露するものの、村人の満足を得られない。
村では、少年が殺される事件が起きていたことから、
マーティンはその事件を劇にすることを決める。
ところが、情報収集するうちに、彼らは事件の真相を知ることになる
というお話。

デフォーさんとベタニーが事件の真相に迫るというミステリー仕立てが面白い作品ですが、犯人はキャスティング的にも、すぐに見当がつく作り
謎解きよりも、悪に対しどう行動するかを問います。
ポール・ベタニーは何故か聖職者役が多いですね。
彼は神の代弁者として勤めを果たそうとする。
圧政に耐えるしかない村人の心を動かして、行動を促すシーンでは
傍観することは悪に加担することと同じだと言っていて
今時のいじめ問題にも通じるものを感じました。








さて我がトム・ハーディは旅芸人のメンバーを演じています。しかも女形
いきなり女性のボディスーツ姿を披露して笑わせてくれるけど
少年殺しの犯人とされた女性を演じるシーンでの
妖艶で、目力のあるハーディの存在感には圧倒されました。
彼はやっぱり特別なオーラを持った人ですよ。
観てよかったと心から思いましたもん。

舞台劇の中にさらに舞台劇があるような構成も変わってるし
キャストもよく、凄く面白くは観たんですが
村人の心情がイマイチわかり難いとか、犯人にされた女性のもつ
パワーが生かされてないなど残念に思う部分もあり
あともう一歩で名作になりそうなのになぁという印象です。

★★★☆