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映画ノート

『マジック・マイク』はセクシーダンスに御用心

スティーヴン・ソダーバーグの話題の新作『マジック・マイク(話題)』は
チャニング・テイタム演じる男性ストリッパーの生きる世界を赤裸々に描くドラマです。







マジック・マイク
2012年(アメリカ)
原題:Magic Mike
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:チャニング・テイタムアレックス・ペティファーマシュー・マコノヒー、コディ・ホーン


マジック・マイク源氏名でストリップダンサーとしてステージを勤める31歳のマイクは
ある日、出会った19歳のアダム(アレックス・ペティファー)をダンサーの仕事に誘い
女の口説き方、イージーマネーの稼ぎ方を指南する・・・。


チャニングはソダーバーグ映画『エージェント・マロリー』で、
ヒロインにボッコボコにされるエージョントを演じていたのが記憶に新しいですが
ソダーバーグはストリップダンサーだったというチャニングの経歴に興味を持ち
この映画を作ろうと思ったらしいのね。

19歳のアダムは、簡単にお金を稼げるダンサーの仕事に没頭していく
一方でマイクは自分の将来を模索している。
チャニングが19歳でダンサーの道に入ったことを思うと、
おそらくはアダムもマイクもチャニングの姿に被せているんでしょうね。

主人公と彼を取り巻く世界の描きかたは、ドキュメンタリー風でもあり
ソダーバーグ作品としては『ガールフレンド・エクスペリエンス』の男版とも言える
実験的な作品の部類に入るのだと思います。
台本はアドリブ?と思う出演者の会話に
途中まで「うわ、まただ」的な嫌な予感に襲われましたもの。





ただし、本作は経験を生かしたチャニングのセクシーダンスや、マシュー・マコノヒーの筋金入りのパフォーマンスが拝めるので、ダンスが始まれば退屈はしません(笑)
ただ、その過激さに席を立つ母娘もいたくらいで
ご覧になる方は、こういう映画だと認識して観た方がよさそう。
私は笑ってしまったけど(笑)





ダンサーからクラブオーナーへとステップアップしていくダラスを演じたマコノヒーは(彼は実生活もテキサス暮らしだからこの役名だと思うw)
独特の哀愁を漂わせる生粋のチャラ男ぶりで、彼ならではの存在感。

チャニングは新しい道を切り開いたけれど、
人生の価値をどこに見出すかは、人それぞれ。
生きがいを感じられるものを見つけることが幸せなのかもです。
勿論犯罪でない限りって話ですが。

アダムを演じたアレックス・ペティファーの若き色香にどっきり。
彼を発見しただけでも観た甲斐あったかもw

★★★☆