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映画ノート

レ・ミゼラブル

 

 
レ・ミゼラブル(2012)イギリス
原題:Les Miserables
監督:トム・フーパー
出演:ヒュー・ジャックマンラッセル・クロウアン・ハサウェイアマンダ・セイフライド、アーロン・トベイト、サマンサ・バークスヘレナ・ボナム・カーターサシャ・バロン・コーエンエディ・レッドメイン
 

 
トム・フーパー監督版観ました。そもそもミュージカル苦手なのでちょっと心配しながらの鑑賞。
案の上「私の名前はジャベ~~ル♪」に笑いそうになったし
やっぱり最初から歌うんだ・・っていう戸惑いがあったのだけど
意外に早いうちに慣れて気にならなくなりました(笑)

勿論ミュージカルのよさもあります。
自分の気持ちを丁寧に説明してくれるので感情が伝わりやすいし
何よりいくつもの歌声が重なったときの感動は半端ない。
 
物語はナポレオン没後の1815年からのフランスを舞台にしていて一般民衆はとてつもなく貧しい。
さらには若者は命を楯に、自由を求め暴動する。
そんな動乱の世にあって、銀の燭台に代表される心の美しさを描くエピソードが素晴らしいです。

宗教は様々な諍いも引き起こしてしまうけれど、宗教によって救われる魂もある。
司教によって救われ、正しい心を持ち続けようとするジャン・ヴァルジャンには何度も泣かされましたね。

ジャベールに執拗に追われ、希望を見失いかけていたヴァルジャンの一筋の光となったのがコゼット。
そのコゼットを自分の手から離すことの彼の哀しみを思うと切なくて今思い出しても涙が出ます。
 
ただ、映画の終盤、ヴァルジャンが衰弱するまでがやや端折りすぎたか一緒に観た友人からは、
何故彼が死んだのかが解らなかったと言われたし映画サイトでも同様の疑問を投げかけるスレッドが立ってますね。

確かにちょっと解りにくかったですが
最後に司教やファンティーヌまで登場したら、もうね、たまりませんって。

精一杯生きたよね。どうぞ安らかに・・そう思った途端に涙腺決壊。
ボロ泣きのファンファーレでした。
 
キャストは良かったですね。
特にやっぱりアン・ハサウェイ
何年か前、彼女が主演女優賞にノミネートされたときのオスカー授賞式で
シャーリー・マクレーンが「あなたはミュージカルでも頑張りなさい」と言ったのを覚えています。

ちゃんと期待に応えたんだなぁとしみじみ。
 
★★★★☆