しまんちゅシネマ

映画ノート

ウィリアム・フリードキン『ジェイド』








ウィリアム・フリードキン監督作品も少し。

ジェイド(1995)アメリ

原題:Jade
出演: デヴィッド・カルーソー、 リンダ・フィオレンティーノ、 チャズ・パルミンテリマイケル・ビーン、 リチャード・クレンナ、ドナ・マーフィ

富豪殺害の犯人を捜すというミステリーです。





事件を調査する検事補のコレリ(デヴィッド・カルーソー)は、パトリスという女性を尋問。ジェイドという謎の美女の存在が浮かび上がる。
ビデオ映像からジェイドはコレリのかつての恋人で今はやり手弁護士(チャズ・パルミンテリ)の妻カトリーナリンダ・フィオレンティー)であることが判明。凶器に残された指紋からカトリーナの犯行が疑われた。
一方で、コレリは何者かに命を狙われ始める。

フレンチ・コネクション並のカーチェイスは驚くほどの迫力だったし、チャイナタウンの祭りの中を追うシーンのビジュアルもいい。
殺害シーンのグロさもフリードキンらしくて良かったのだけど、ミステリーとしての見せかたは今ひとつ。
R指定を外すために色々削るうち、必要な部分まで削ってしまったのか、カーチェイスの相手も結局はっきりしないし、殺されたり、殺したりしてる人物もそれ以前にたいしたエピソードがないままのため「これ誰だっけ?」状態だったんですよねぇ。私だけかな。

登場人物の内面の描き方も十分とは言えず、コレリが今もカトリーナを思っているのはわかるのだけど、夫とカトリーナに関してはやや曖昧で、自分で想像するしかなかったのが残念。
そのため最後に犯人の自白を聞いても「ふーん」だったな。

ちなみに、これはエロティック・ミステリーとジャンル分けされる作品ですが
どうやら12分長いVHSの方にエロティックなシーンが収録されているらしい。
TiVoをチェックしたら同タイトルを2本勝手録画していて、一本はサスペンス、一本はアダルトとなってたのはそういうわけだったのか。
今回意識せずに見たのでどっちだったのか不明ですが、どっちにしてもリンダ・フィオレンティーノにはあまりエロティシズムは感じませんでした。