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映画ノート

ブエノスアイレス恋愛事情




日本公開中の『ブエノスアイレス恋愛事情』を観てみました。
ブエノスアイレス恋愛事情(2011)アルゼンチン/スペイン/ドイツ
原題:Medianeras
監督:ゲスタボ・タレット
出演:ハビエル・ドロラス/ ピラール・ロペス・デ・アジャラ/ イネス・エフロン/ アドリアン・ナバロ
日本公開:2013/11・16
アルゼンチンの首都ブエノスアイレス 
マルティンハビエル・ドロラス)とマリアナピラール・ロペス・デ・アジャラ)は同じ通りに面した違うアパートに暮らすご近所さんだが、互いの存在は知らない。ともに恋人と別れ孤独を感じる30代。新しい恋を求めるもうまくいかない・・

 ブエノスアイレス在住のゲスタボ・タレット監督が2005年に短編として作った作品が高く評価され、長編として作り直された一本だとか。監督はこれが長編デビューだそうです。

 冒頭から、ブエノスアイレスの混沌とした都市の様子を背景に、男女それぞれのモノローグで二人がいかに世間から取り残され孤独であるかが語られるんですが、早口のスペインの長い長い台詞を、英語字幕で延々読むことになるこの前半が苦痛でね(笑)内容がつまんないわけではないけど、字幕全部読み終わらないし、多分言葉が分からないからだと思うけど、男優さんの声は癪に障るしでwとにかくものすごい忍耐を要したわ。 それでも放り投げずに観たのは、スクリーンに切り取られる映像がハイセンスで、写真集のように魅力的だったから。だから、画面に集中したいのに字幕を読まなくちゃいけないのが余計にストレスだったんですけどね。



 そのストレスを解消してくれたのが、マルティンのペットのスス。マルティンを捨てアメリカに行った元カノが置いていったワンちゃんで、マルティン同様引きこもり犬(笑)外に連れ出されるとき抵抗する様子が可愛くて、一気に和みました。最初からスス出してくれたらよかったのに。

 映画としては、都会に暮らす30代の若者の誰もが感じるであろう不安や孤独、焦燥感といったものが描かれ、「それわかるなぁ」と思う部分が多かった。どこかですれ違いながら、運命の二人がついに出会うという構成は『ワンダーランド駅で』に似てますね。



 ヒロイン、マリアナを演じるのは未見だけど『シルビアのいる街で』のピラール・ロペス・デ・アジャラ
ウォーリーを探せ」の街なかのウォーリーを探せないでいる というのが素敵な伏線になり、ファンタジーな味わいが微笑ましい作品でした。




 ヒロインの飾るショーウインドウもお洒落だったし、写真好きな方は映像も気に入るんじゃないかな。
ただしやっぱり、これ短編のほうがスッキリしそう。


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  1. 1. ブエノスアイレス恋愛事情

    • [CINEmaCITTA']
    • November 18, 2013 20:18
    • ブエノスアイレス恋愛事情】 MEDIANERAS アルゼンチン・スペイン・ドイツ 2011 (未) 監督・脚本 :グスタボ・タレット  出演 :ハビエル・ドロラス / ピラール・ロペス・デ・アジャラ / イネス・エフロン / アドリアン・ナバロ