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映画ノート

【映画】 『はじまりのうた』ビギン・アゲイン




はじまりのうた(2013)
原題:Begin Again
監督:ジョン・コーニー
出演:キーラ・ナイトレイマーク・ラファロ/ジェームズ・コーデン/ヘイリー・スタインフェルド/キャサリン・キナー
日本公開:2015/2/7
友人に誘われブリニリッジのステージに上がり歌うグレタ(キーラ・ナイトレイ
観客の多くが雑談を始める中、一人グレタに熱い視線を向ける男(マーク・ラファロ)がいた・・

ONCE ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督の新作は、舞台をアイルランドからニューヨークに移し、傷心のシンガーソング・ライターと落ちぶれ音楽プロデューサーの出会いと再生を描くドラマです。

ONCE ダブリンの街角で』で忘れられないのが、楽器店でのセッションシーン。
音が重なり、シンプルな歌声が幾重もの衣をまとっていくような、音楽の魅力を引き出す演出に興奮したのを覚えています。

本作でもそのケミストリーは健在。
生ギター一本で語るように歌うキーラの生声は、それほどうまいとも思えないんですが
ダンのイメージの中で、その歌声にシンフォニーが重なると、途端に生き生きと曲が輝きだすんですよ。



このステージシーンを3度繰り返し、グレタの傷心のわけ、ボロボロになったダンの状況をそれぞれに見せつつ、最後にダンの頭の中の妄想セッションシーンで音楽の魅力を爆発させる。
ONCE ダブリンの街角で』の持つ素朴さを求める人には、少しトリッキーに映るかもしれないけれど、音楽の力に引き込まれるのは同じですね。

マーク・ラファロがまたいいんだよねぇ。
自分で立ち上げた音楽会社からクビを宣告されるほど、ボロボロに落ちぶれたダンが
グレタの歌に瞳を輝かせ、グレタをプロデュースすることで再生していく。
昔彼に恩を受けた人が手助けしたり、音楽によって人が集まり大きな力を生み出していくのがいい。
街中でゲリラレコーディングを敢行していく様子にもワクワクしてしまいました。

歌も演奏も自分でこなすキーラはミュージシャンである夫に技術指導を受け、殺しそうになったらしいw
この作品が元で離婚とならなければいいのだけど(笑)

キーラの恋人役アダム・レヴィーンも流石にうまい。
ダンの別居中の妻にキャサリン・キナー、娘にヘイリー・スタインフェルド



ヘイリーちゃんはちょっと『ラストミッション』の役に被りますね。
しかし彼女めっちゃでかくなったね。キーラと並ぶとすでに大女の印象で滝汗!
って、滝汗シリーズちゃうってば。

才能ある恋人とともに歩くことに何の疑問も感じなていなかったグレタが
自分自身の足で歩き始める姿に静かな感動がありました。
日本公開の予定はまだないですがこれは公開して欲しいです。




<追記>
公開決定したようです

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