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映画ノート

<span itemprop="headline">【映画】スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方</span>


 
 
プリデスティネーション』の監督が双子だったので、双子つながりで(笑)
  

ケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方(2014)アメリ
原題:The Skeleton Twins
IMDbデータ
 


恋人と別れ自殺を図ったゲイのマイロ(ビル・ヘイダー)。
幸いにも命を取り留めたが、その知らせは奇しくもそのとき自殺をしようといていた双子の姉マギー(クリステン・ウィグ)のもとへ届く。10年ぶりの再会を果たす2人だったが・・

若手監督クレイグ・ジョンソンが共同脚本、監督を務め、疎遠になった双子の姉弟の関係の修復を描くビター・スイートなコメディ・ドラマ。コメディ畑のビル・ヘイダークリステン・ウィグ姉弟を演じ、シリアスな演技もいけると評判になった作品ですね。



双子なのに何故10年も会ってないのかとか、二人が欝気味なのは何故か なんてことが気になるんですが、本作は過去の出来事を掘り下げ、解決策を提示するというタイプの映画ではないのね。だって親がどうとか、昔のこととか、もう言っても仕方ないもんね。
要は今いかに自分に正直に生きているか、これからどう生きていくかでしょう。
本作は互いに問題を抱えた姉弟が、ぶつかり傷つけあいながらも相手の幸せを願い、自分を見つめなおしていく姿が繊細に描かれています。
姉弟だから曖昧にしておけず、辛らつなことも言ってしまい喧嘩にもなる。
でも同じ痛みを分かち合ってきたからこそ分かりあえるし、溜まった膿を出してあげられるのも、姉弟だからこそ。兄弟っていいなって思った。




監督は脚本を書き始めたときは、マギーとジェイクのギレンホー姉弟に演じて欲しいと思ったみたいだけど、彼らが無名の監督には手が出ない存在になってしまい、今のキャストに落ち着いたのだとか。ビルとクリステンどちらもよかったけど、マイルを演じたビル・ヘイダーが彼以外には考えられないほどはまってます。重い内容ながらイタさとおかしみと優しさの按配が絶妙。
マギーの夫を演じたルーク・ウィルソンの、いい人だけどちょっとKYな役どころも上手い。

見所はビルとクリステンがリップ・シンク(口パク)で歌う『愛はとまらない』。
最高すぎて泣き笑いになりましたよ。必見!


地味な映画で日本では公開の予定もなさそうだけど、ロッテン・トマトで87%と評価も上々。
DVDにはなるといいな。