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映画ノート

【映画】あの頃ペニー・レインと

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あの頃ペニー・レインと(2000)
アメリ
原題:Almost Famous
監督/脚本:キャメロン・クロウ
出演:パトリック・フュジットケイト・ハドソン / ビリー・クラダップフランシス・マクドーマンド  
 ジェイソン・リー  / アンナ・パキン/ フェアルーザ・バーク/ ノア・テイラー/  ゾーイ・デシャネル/ フィリップ・シーモア・ホフマン 


 【感想
クラちゃんを探せ! 2本目は
クラダップが新進のロックバンドのギタリストを演じた『あの頃ペニー・レインと』。

主役はパトリック・フュジット演じるウィリアム少年。
家出した姉がアルバムを残してくれたのをきっけにロックにはまることになったウィリアムは学校新聞や地方誌にロック記事を投稿する音楽好き少年に成長。伝説のロック・ライター(フィリップ・シーモア・ホフマン)に認められ、さらにはローリングストーン誌のめにとまり新進ロックバンド「スティルウォーター」のツアーに同行取材することに。
ルーピーの中でひときわ輝くペニー・レインにひそかな恋心を抱くウィリアムだったが・・

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自身も15歳でローリング・ストーン誌の記者をしていたというキャメロン・クロウ監督の体験をもとに、ウィリアムの奮闘を描く青春ロードムービーです。
クラちゃん演じるラッセルはスティルウォーターの人気ギタリスト
原題のAlmost Famousはブレイク寸前のこのバンドのことを言ってるんでしょうね。
映画用の架空のバンドとはいえスティルウォーターのパフォーマンスはなかなかのもので
クラちゃんも決まってる。
劇中挿入される曲もいいし、コンサート会場の裏側が見れるなどロック好きにはたまらないものがありますね。

ロックに疎い私は置いてけぼりを食らうんだろうなと長いことスルーしてましたが
曲名を知らなくても十分に楽しめるし、再見するごとに涙の量が増える、今では大好きな作品です。


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まず印象的なのが、ウィリアムが家出した姉からアルバムを貰い受けたアルバムを聴くシーン
姉が密かに集めたであろうそのコレクションの一枚には
"ろうそくを灯して「WHO」の「トミー」を聴きなさい”と書いたメモが挟まっている
ウィリアムが音楽に目覚める瞬間が感動的で
弟よ、自分自身で未来への扉を開くのだよ とする姉の思いにもほっこり。

姉のほかにも母親や地方紙の伝説のライターなど、ウィリアムの周りには彼を地味に支える大人がいる。
娘への過干渉の失敗を踏まえ、ウィリアムを心配しながらもツアーに参加するという最大限の冒険を容認する母。
ウィリアムズにジャーナリズム指南をしつつ、ロックへの愛と危惧を語る伝説のロック・ライター。
それぞれを演じるフランシス・マクド―マンドとフィリップ・シーモア・ホフマンが最高で
この映画が単なる15歳の大冒険になっていないのは、そうした大人たちの温かいまなざしがきちんと描かれてるから。

大人の階段を登るのに時には冒険も必要。
でも大人がちゃんと見守って、傷ついた心もフォローしてようやく子供は成長できるのかもしれないね。
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ウィリアムが淡い思いを寄せることになるペニー・レインを演じるケイト・ハドソンが飛び切りキュートでした。
クラちゃんはいかにもロックスターというより、まだ田舎のバンドの人という感じで
虚栄とリアルのはざまを行き来するラッセルを好演。
脆さの中にカリスマ性を感じる存在でしたね。若いよ。
01 Billy Crudup as Russell Hammond 


真実に向き合ってこそ得られるものが大きい
ペニー・レインにももうサングラスはいらない
ほろ苦いけれどさわやかで、ラスト10分には訳の分からん涙があふれた

とにかくこれ最高です。


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