しまんちゅシネマ

映画ノート

ユナイテッド93


2006年(米)監督: ポール・グリーングラス 出演: ハリド・アブダラ /ポリー・アダムス /オパル・アラディン /ルイス・アルサマリ      デヴィッド・アラン・ブッシェ /リチャード・ベキンス 【ストーリー】2001年9月11日、アメリカ国内の空港を飛び立った旅客機4機が、ほぼ同時にハイジャックされる。うち2機はワールド・トレード・センターに、もう1機は国防総省ペンタゴンに激突炎上した。しかし残る1機、乗客40人を乗せたユナイテッド航空93便は、なぜかターゲットに到達することなく、ペンシルヴェニア州に墜落した。本作はこのユナイテッド航空93便に焦点をあてたノンフィクション・サスペンスである。
■感想
これは、絶対に映画館で観たいと思っていながら逃してしまいました。DVDでの観賞です。

いくつかのブログですでにレビューを目にしていましたが…、いやはや、痛い作品でした。
2001年の9・11。この忌まわしい事件から、もう5年が経とうとしています。
あの日、ママさんバレーの練習から帰宅した私は、すでに一機の飛行機に激突され、煙を上げるワールドトレードセンターのライブ映像を目にし、映画のワンシーンだと思ってしまいました。
次に、2機目がビルに激突、さらに、崩壊するビル・・・。
あれほど、衝撃を感じたことはかつてなかった。

あの事件をどう描くのか、ということでもかなり興味をもって本作を鑑賞しました。
映画が始まって間もなく、目にするのはテロリストたちの姿。コーランを唱える緊張した面持ち。
効果音の低いドラムの音が心臓の鼓動にも似て、観ている方もとてつもない胸騒ぎを感じてしまいます。

次に管制塔の混乱。ここが空の安全のすべてをコントロールする場所であることを改めて痛感。
炎上するツインタワーの映像に愕然とする管制塔の様子とは対照的に、機内で穏やかに過ごす乗客。
結果がわかっているだけに辛かったです。

最後の乗客の抵抗。テロリストの目的を阻止するため、国のための勇気ある行動。
時報道されたニュースなどから、私はそう捉えていたんですが、ちょっと違いました。
もちろん、この部分は遺族にかけられた電話の内容から推測し、想像で製作されたものですが、
彼らは最後まで生きる希望を捨てていなかったんだと思うと、余計悲しかったですね。

衝撃的な1本でした。