しまんちゅシネマ

映画ノート

ファイト・クラブ


1999年(米)監督: デヴィッド・フィンチャー 出演: エドワード・ノートン /ブラッド・ピット /ヘレナ・ボナム=カーター 【ストーリー】ジャック(エドワード・ノートン)は保険会社に勤めるヤング・エグゼクティブ。ここ数カ月は不眠症に悩み、さまざまな病気を抱える人々が集まる「支援の会」に通い始め、そこで泣くことに快感を覚えるように。ある日飛行機でタイラー(ブラッド・ピット)と知り合い、その日彼の家に泊めてもらうことになるが、タイラーの条件は思いっきりタイラーを殴るということだった。
■感想
これ、ずっと暴力的なスポーツジムの話しかなんかだと思って避けてきた作品でしたが、違いました。

不眠に悩むジャック(エドワード・ノートン)。
マンションにIKEAの家具を揃え、物質的にはなに不自由ないヤッピー。でも何か心は満たされない。。。
ここまで書いて思い出すのはアメリカン・サイコ。でもってマシニスト入りでしょうか。

仕事、社会のストレスに抑圧された人間が、暴力の快感に目覚め、自分を解放していく。
女の私にはちょっと理解出来ない部分ではあるものの、興味深いものはあります。

ブラピ演じるタイラーは自由奔放。石鹸を作って高額で売る。縛られるものは何もないタイラー。
おまけにベッドでは最強。次第に人が集まる秘密結社でカリスマリーダーとして君臨していく。
ジャックには到底真似ができないけれど、どこか憧れるものがある。。。

現代社会に生きる人間の深層心理を映像化したっていうんでしょうか。
色々騙されました。映像技術と緻密な構成はさすがです。

お嬢さん女優だと思っていたヘレナ・ボナム=カーター にも驚きです。いいんでしょうか(笑)
カリスマ性あふれる、完璧ボディーのブラピもいいですが
なんといってもこれはノートンあっぱれですね。芸達者もここまでくれば職人技。
自信のないおどおどしたノートンが次第に生き生きと変貌。その変化も見ものです。

暴力シーン満載なので好き嫌いのある作品かも知れませんが、一見の価値あり。


★★★★☆