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映画ノート

ベルリン 天使の詩


1987年(西ドイツ/フランス)監督:ヴィム・ヴェンダース出演:ブルーノ・ガンツ/ソルヴェーグ・ドマルタン/オットー・ザンダー/クルト・ボウワ/ピーター・フォーク【ストーリー】天使ダミエル(ガンツ)には様々な人々の心の呟きが耳に飛び込んでくる。フラリと下界に降りて世界を経めぐる彼は、永遠の霊であることに嫌気がさし、人間になりたい、と親友の天使カシエル(ザンダー)に告白する。彼らを見ることができるのは子供たちだけ。大勢のその声に誘われてサーカス小屋に迷い込んだダミエルは、空中ぶらんこを練習中のマリオン(S・ドマルマン)を見そめる。彼女の“愛したい”という呟きにどぎまぎするダミエル……。

ヴェンダース第2弾!・・・なんだけどぉ・・・

■感想
監督が永年読み親しむリルケの詩に触発されて撮ったという本作は、ベルリンの町に集まる天使が主役の優しいお話です。

これニコラス・ケイジ主演のシティ・オブ・エンジェルのオリジナル版となるらしい。
人間に恋した天使が、天使であることをやめ、人間として愛する人とくらし始めるというラブストーリー。
お相手はメグ・ライアンで、どちらも好きな役者なのに、この映画はあまり好きになれなかったんですが。。^^>"

本家本元のこちらは、リメイク版とはテイストの違ったものでした。
ベルリンの町には天使が溢れ、人々の嘆きに耳を傾けます。
哀しみ、絶望、様々な哀しみを秘めた人の肩に天使がそっと触れる。すると、今の自分にまだ何か出来ることがあるのかもしれないと、人々の顔にふっと明るさが甦るのです。

交通事故で死にいく人のそばで、祈りの言葉を捧げ、彼らに安らぎを与えるのも天使の仕事。

しかし、時には自ら命を絶とうとする人を救うことが出来ず、無念の叫びをあげることも。。天使って結構大変なんだ。


ベルリンの町を眼下に見下ろす天使。天使の目線で町を一望できるカメラワークが面白いですね。

これはね、とっても奇麗なお話しなんだと思います。
ただ、特に前半、台詞の多くが会話ではなく、人々の心のつぶやき。しかも詩、散文なんですよね~。
言語的にはドイツ語。それを英語字幕で読み続けるわけなんですが、、これが私にはハードルが高かった。(ノ_<。)



後半、主人公ダミエル(ブルーノ・ガンツ)がサーカスの空中ブランコの美しい女性に恋し、人間となって地上に降り立ってからは普通に分かりやすくなるんですが、、ね。でもこれが案外短く、最後は「続く・・・」ですよ!

映画で「つづく」ってありですかぁ?


ということで、今回私はこの作品保留ですねノ∀≦。)ノ
いつか日本語字幕で観直したいと思う次第です。。


刑事コロンボピーター・フォークがそのまま俳優ピーター・フォークの役で出てます。
実は彼は先輩堕天使。面白い役柄ですよね。

天使の視線は優しく魅力的な作品ではあると思います。
天使の世界には色がなく、人間の世界は色に溢れていました。そういった画像の表現も美しいのです。

前半の散文の部分さえピタッと心に嵌れば、好きな作品だろうなぁ。。残念です。


ちなみに続編として「時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!」が93年に製作されてます。



ってことで今回は評価も保留です! すみません!!