死ぬまでにしたい10のこと
2003年(カナダ/スペイン)監督:イザベル・コヘット出演:サラ・ポーリー/スコット・スピードマン/デボラ・ハリー/マーク・ラファロ/レオノール・ワトリングアマンダ・プラマー/ジュリアン・リッチングス【ストーリー】23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし、時間に追われる忙しい毎日を送っていた。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。それはちょうど 10項目になった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。■感想
サラ・ポーリー繋がりで観ました。
23歳にして余命2ヵ月と宣告された女性が、死ぬまでにどう生きるかを描いたドラマです。
サラは、誰にも告げずに、残された時間に自分に出来ること、やるべきことをリストアップし、実行していくのです。
普通だったら、死を受け入れるまでの心理的な葛藤が生じるはずなのだけど、この作品ではそこは描かれません。
母として子供たちにしてあげられること、自分がいなくなってからの夫への心配。
家族に伝えるべきこと、短い人生の中でやり残して来たことなど。。
家族に伝えるべきこと、短い人生の中でやり残して来たことなど。。
23歳の感性で、かかげられた項目がちょうど10になりました。
中には「夫以外の男性と恋をする」というのもあって、そこはちょっとびっくり。
17歳の若さでお母さんになって、普通の若者のような生き方をして来なかったのだから、そんな風に考えるのもありかもなぁと思うし、否定はしないけれど、自分では考えられない。
17歳の若さでお母さんになって、普通の若者のような生き方をして来なかったのだから、そんな風に考えるのもありかもなぁと思うし、否定はしないけれど、自分では考えられない。
アンは夫をそれなりに愛していたし、トレーラーで暮らす生活に不平を言ったこともなかったけれど、
物足りなさを感じるところはあったかもしれない。
物足りなさを感じるところはあったかもしれない。
違和感は感じながらも、きれいごとだけで終わってないところは、逆に人間らしくていいのかもと思ってみたりもします。
夫ダンは、まだまだ子供っぽいところがあるし、
マーク・ラファロのそばで穏やかに過ごすことに心地よさを感じるのも納得できてしまう絶妙のキャスティングでした。
彼のお姉さんがチョイスしたという曲も二人の空間にマッチしていたと思います。
マーク・ラファロのそばで穏やかに過ごすことに心地よさを感じるのも納得できてしまう絶妙のキャスティングでした。
彼のお姉さんがチョイスしたという曲も二人の空間にマッチしていたと思います。
真摯に今やりたいことを実行するアンの姿には強さを感じます。
医者との会話も好き。
医者との会話も好き。
切ないけれど、淡々と。それだけにアンの思いが心に沁みる作品でした。
★★★★☆