しまんちゅシネマ

映画ノート

バニシング・ポイント


1971年(米)監督:リチャード・C・サラフィアン出演:バリー・ニューマン/クリーヴォン・リトル/ディーン・ジャガー/ポール・コスロ/ボブ・ドナー【ストーリー】海兵隊上がりで、警官やオートレーサーなど様々な職を経験した後、今では車の陸送をやっている男コワルスキー。ある日、立ち寄ったバーの店主と、デンバーからサンフランシスコまで15時間で車を陸送する賭けに応じた彼は、警官の追跡を振り切り、時速200キロで車を爆走させる。白バイを巻き、バリケードを突破するコワルスキーのニュースは瞬く間に話題となり、彼に共感する盲目のDJ、スーパーソウルは警察情報をコワルスキーに流し始めた。しかし警察の追跡も次第に白熱化していく…。
■感想
kazさんのところで紹介されてて、気になった作品です。
先日「真夜中のカーボーイ」を観て、アメリカン・ニューシネマっていうのにも興味を持ったんですよね~。
で、本作もやはりアメリカン・ニューシネマとしてあげられる作品のようです。


賭けに勝つため、ただひたすらカリフォルニアを目指す男、コワルスキー(バリー・ニューマン)。
警察との激しいカーチェイを繰り広げながら、時速200キロでひた走ります。

ところどころでコワルスキーの恋人との思い出や、警察を辞めることになったいきさつがフラッシュバックされ、
寡黙な彼の背景と、漠然とした人物像を描きだします。

途中出会う人とちょっとした交流があったりで、何気にロードムービー風。

バリケードを突破し爆走するコワルスキーのことは、やがてニュースとなり、人々の関心を集めることに。
盲目のDJスーパーソウルが警察の情報を伝えるなどしてアシストするのですが、次第に警察の追跡が激しさを増して行くのですよね~。↓このDJスーパーソウル。音楽と一緒に踊る姿が思い切りソウルフル。名前負けしてません!



たかが賭け…。何がここまで主人公を切羽詰まった行動に走らせたのか…。
コワルスキーの思いなどは殆ど描かれません。ただ最後に薄く微笑むだけです。
悲壮感の漂うラスト・・・。
この無常感がたまりません。これがアメリカン・ニューシネマなんでしょうね。
とにかくこのラストに尽きる作品です。



★★★*☆


余談ですが、今更ながら、アメリカン・ニューシネマと言われる物にどんな作品があるのか知りたくなりました。
以下はWikipediaに紹介されていたアメリカン・ニューシネマの代表作品の一覧です。

アメリカン・ニューシネマの代表的作品

俺たちに明日はない』-Bonnie and Clyde (1967)
『卒業』-The Graduate (1967)
ワイルドバンチ』-The Wild Bunch (1968)
イージー・ライダー』-Easy Rider (1969)
明日に向って撃て!』-Butch Cassidy and the Sundance Kid (1969)
真夜中のカーボーイ』-Midnight Cowboy (1969)
『いちご白書』-The Strawberry Statement (1970)
『ファイブ・イージー・ピーセス』-Five Easy Pieces (1970)
フレンチ・コネクション』-The French Connection (1971)
ダーティハリー』-Dirty Harry (1971)
『破壊!』 -Busting (1973)
『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』-Dirty Mary Crazy Larry (1973)
スケアクロウ』-Scarecrow (1973)
カッコーの巣の上で』-One Flew Over the Cuckoo's Nest (1975)
タクシードライバー』-Taxi Driver (1976)

あー、作品の説明が出来るほどきちんと観れてないものばかり。いずれしっかり観てみなくっちゃ。
みなさんはいかがですか?