しまんちゅシネマ

映画ノート

エンゼル・ハート


1987年(米)監督:アラン・パーカー出演:ミッキー・ロークロバート・デ・ニーロリサ・ボネシャーロット・ランプリング/ストッカー・ファウンテリエブラウニー・マッギー/マイケル・ヒギンズ/ダン・フロレク/キャスリーン・ウィルホイト【ストーリー】謎の人物からの依頼で、失踪した人気歌手の行方を追うブルックリンの私立探偵。だが、彼の行く先々では奇怪な殺人が続発、事件の全貌を知ろうとした探偵を待っていたものは思いもかけない真実だった……。

80年代プチ映画祭り 第8弾! 80年代に暴れた俳優‥ミッキー・ローク

■感想
偶然ですが、これ先日レビューした「ミシシッピー・バーニング」と同じアラン・パーカー監督による作品です。
ミッキー・ロークの代表作の一つということで観始めたのですが、いやはやビックリ。
これ、社会派な「ミシシッピー~」と大きく趣を異にする、驚きのオカルト・ミステリーだったのですよ。

50年代のニューヨーク。
しがない私立探偵のエンゼル(ミッキー・ローク)は、行方不明になっているある男性の捜査を依頼された。
しかし、その途中、捜査に関わる人物が次々に謎の死を遂げる‥。

ニューヨークからニューオーリンズに舞台を移し、繰り広げられる捜査劇。
捜査に関わった人々は誰に、何の目的で次々に殺されるのか。

困惑するミッキー・ローク同様に、観てる方も「???」の嵐。。
フラッシュバックを多用した映像の正体は何なのかと、否が応でも不思議な世界に引きずり込まれます。

捜査対象の正体が分かってくるにつけ、彼がブードゥー教らしい信仰に関わっていることが分ってくるのですが
心髄はそんななまっちょろい信仰を越えたところにありました。

後半は捜索者とミッキー・ローク自身の関係が明らかになり、背筋がゾゾッと凍る思いでしたよ~。怖かった。




捜査途中、殺人犯として追われることになり、やがて自らの存在に困惑するエンゼルを演じたミッキー・ロークは熱演。
しかし暴れン坊ですよね。もの壊し過ぎですからw
驚くのは捜査の依頼者であるロバート・デニーロの存在。
爪を長く伸ばし、最初から妖しさを漂わせてましたが、まさかそんな役だったとは!

出演時間は短いながらも、深い存在感で魅了してくれたのが女予言者を演じたシャーロット・ランプリング

スタイリッシュな映像美、超オカルトなストーリー展開にお腹いっぱいです。
何故?を追求すればキリがないですが、映画としてとても面白く観ました。



★★★★☆