しまんちゅシネマ

映画ノート

ホーム・フォー・ザ・ホリデイ


1995年(米)監督:ジョディ・フォスター出演:ホリー・ハンター/ロバート・ダウニー・Jr/アン・バンクロフトディラン・マクダーモットチャールズ・ダーニングジェラルディン・チャップリンスティーヴ・グッテンバーグクレア・デインズ【ストーリー】クローディアはシカゴで美術館専属の復元画家の仕事をしていたが、感謝祭をボルティモアの実家で過ごそうという直前解雇を言い渡される。16歳になる一人娘は、処女喪失の予定を高らかに宣言して、彼女には同行しない。シングル・マザーである彼女は平静を装ってはみたが、内心では穏やかではない。そんな彼女を両親は温かく迎え、独り身を通しているボケ始めた伯母、妹夫婦、ゲイで変わり者の弟も友人を連れて参加。一筋縄ではいかない彼らの休暇は始まる。
■感想
ジョディ・フォスターが監督、製作を勤め、感謝祭に集う家族の姿をほろ苦くも暖かく描いた作品です。


主人公のクローディア(ホリー・ハンター)はシングルマザー。
弟のトミー(ロバート・ダウニー・Jr)はゲイ。長年の恋人がいたはずなのに、今年は新しい友人を連れてやって来た。
銀行員の夫をもつ妹はなんだか俗っぽくて、ウマが合わない。一人暮らしの叔母はボケが始まったらしい。
感謝祭のテーブルでは、今年もつまらないことから喧嘩が始まってしまう始末。

全ての家族が、何も問題なく、楽しい休暇を過ごすというワケではないのですよね。
母親にしてみると、子供たちがみんな不幸せだと感じてしまい、そのことで自分を責めてしまうのでしょう。
家族が集うのは義務?それとも試練?

それでも子供たちは自分に正直に生きているし、両親のことも愛している。
だから、次もまた喧嘩になるかもしれないけど、「じゃ、またクリスマスにね」と言って帰っていく。
それぞれの問題をリアルに描き、壊れかけの家族の実態を暴きながら、
それでもみんな繋がっていたいんだと思わせる演出も暖かく、ベタベタでないところも良かったです。
ゲイやシングルマザーなど、アメリカでは普通に受け入れているように見えて、親にはそれなりに葛藤もあるんだということも感じます。



父親のチャールズ・ダーニングが、子供たちが小さかった頃のホームビデオを観ながら、家族が一つと感じられた過ぎた日を懐かしむ姿が切ない。定年退職し、子供たちも巣立ってしまった初老の夫婦の悲哀も感じるところです。



ダウニーさん、ここでもゲイですね(笑) しかも悪ガキ風。

最後に走馬灯のように家族の歩んできた日々のシーンが流れるのですが、これがノスタルジックで素敵。
その中に恋人と肩を抱き合うダウニーさんの姿もあって、とってもいい雰囲気なんだけど、ちょっとウケました(笑)




結構豪華キャストだったんだけど、これも日本ではDVDになってないかも。
ホリデイに家族が集うことの意味合いを感じる、ちょといいお話しでした。



★★★*☆