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映画ノート

ある公爵夫人の生涯


2008年(イギリス/イタリア/フランス)監督:ソウル・ディブ出演:キーラ・ナイトレイレイフ・ファインズシャーロット・ランプリングドミニク・クーパーヘイリー・アトウェルサイモン・マクバーニー/エイダン・マクアードル【ストーリー】18世紀の英国。17歳でデボンシャー公爵と結婚したジョージアナ・スペンサー(キーラ・ナイトレイ)は、マリー・アントワネットとも親交を深め、ロンドンにサロンを開くなど時代の先端を翔けていた。知性と美貌、センスを兼ね備えた彼女は、英国中の人々から愛されていた。だが、その華やかな生活の裏では、彼女は生涯真実の愛を求め続けていた。やがて夫と愛人、彼女と恋人の情事は一大スキャンダルを巻き起こすこととなる――。
■感想

オスカー・プレ・ノミネーションシリーズ、第2弾 助演男優賞候補レイフ・ファインズ


ゴールデン・グローブ賞ってちょっとかわってます。
作品賞、主演男優、主演女優賞では、ドラマ部門と、ミュージカル・コメディ部門とがわけて賞があるのに
助演男優、助演女優賞に関しては共通部門となるんですね。

今日はこのゴールデン・グローブ賞でヒースとともに助演男優賞にノミネートされたレイフ・ファインズ
作品はキーラ・ナイトレイ主演の『ある公爵夫人の生涯』。

18世紀のイギリスを舞台に、ある公爵夫人のスキャンダラスな生涯を描いた、伝記に基づいた真実のお話です。

デヴォンシャー公爵(レイフ・ファインズ)に17歳で嫁いだジョージアナ(キーラ・ナイトレイ)。
亡きダイアナ妃は直結の子孫にあたるのだそうですが、ジョージアナもダイアナ同様、美しく知的で社交性に富み、イギリス中の人々に愛されるセレブでした。

しかしながら、彼女の結婚生活は決して幸せとは言えないもので、後継ぎを生むことに固執する夫、デヴォンシャー公爵は愛人との情事を重ね、愛のない暮らしに耐えかねたジョージアナもまた、浮気に走る。
そのスキャンダルはイギリス中の注目の的ともなるものだったんですね。その辺りもダイアナの生涯に似てるかも。

ジョージアナを演じるキーラはお得意の時代もので、美しいコスチューム姿を見るのも楽しみの一つ。
苦悩に満ちたお疲れ気味の表情が多いので、ちょっと老けたかしら、、とも思うものの、プチセクシーなシーンもあったりと、なかなかに楽しませてくれます。

レイフ・ファインズですが、最初は愛犬以外の何にも興味を示さない、空気みたいに覇気のない雰囲気。
ところが愛人を作り浮気をする。そうかと思えば、妻に男児を生むことを強要する場面では一変野生的だったり。

全くどんなヤツやねん!!と思ってしまうものの、彼は男児を生まないジョージアナにどう愛情を示して良いのか分らないのです。家を絶やさないことの重圧は、女だけのものではないんですね~。



その重圧と、不器用な愛を表現したレイフ・ファインズは、様々な表情で演技の幅の広さをみせてくれました。

『ブーリン家~』に続く、ドロドロのお話しですが、最後は何気に後味が良かったりで、まずまず面白かったですよ。



日本公開は4月



★★★*☆