しまんちゅシネマ

映画ノート

BUG/バグ


2007年(米)監督:ウィリアム・フリードキン原作戯曲:トレイシー・レッツ出演:アシュレイ・ジャッドマイケル・シャノンリン・コリンズ/ブライアン・F・オバーン/ハリー・コニック・Jr【ストーリー】アメリカ、オクラホマ州。レストランバーでウェイトレスをするアグネスは、最近仮釈放された元夫ジェリーの暴力から逃れるため、一人でモーテル暮らしをしていた。そんなある日、同僚女性からピーターという流れ者の男を紹介されるアグネス。彼の心に自分と同じような癒えない傷があることを感じ取り、徐々に心を許していく。そんな中、ピーターは目に見えないほど小さな“虫”の存在に異常な警戒心と恐怖心を露わにしていく。やがてピーターは“虫”に関するある秘密をアグネスに打ち明けるのだったが…。

プレ・オスカー・ノミネーションシリーズ第4弾 助演男優賞候補 マイケル・シャノン


数あるオスカー前哨戦のうち、決定してる中では助演男優賞の9割近くをヒースが受賞しています。
現段階で、ヒース以外の受賞者としては
ナショナル・ボード・オブ・レヴューとNY映画批評家賞を制した『ミルク』のジョシュ・ブローリン
全米映画批評家協会賞を『Happy-Go-Lucky』のエディ・マーサン
サテライト賞を『レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで』のマイケル・シャノンが受賞してます。

久々にレオとケイトの共演が観られる『レボリューショナリー・ロード』はとっても楽しみな作品ですが、
助演男優賞マイケル・シャノンって誰?
ってことで、今日はアシュレイ・ジャッドと共演した本作を観てみました。

■感想
エクソシスト』のウィリアム・フリードキン監督によるサスペンス。
もとはニューヨークのオフブロードウェイで人気を博した舞台劇だそうです。

主演にアシュレイ・ジャッドと、舞台版でも同じ役を演じたマイケル・シャノン
暴力夫から逃れるため、一人モーテルに暮らすアグネス(アシュレイ・ジャッド)は、ある日ピーター(マイケル・シャノン)と知り合い親しくなります。
心に傷を持つアグネスにとって、唯一心を許せる存在のピーターでしたが、彼はある経験から虫(バグ)に異常に警戒心をもつ男。
このピーターの異常なまでの反応の意味が、後に分かって来るのですが‥。ま、軍絡みね。
これね、正直何処までが真実なのか、はたまた妄想なのか非常に分りにくい作りです。

部屋には虫がいっぱい、その虫たちはそもそも自分の身体に寄生してるんだと恐怖を募らすピーター。
そのピーターの異常さにアグネスまで同調してしまって、狂っていく二人をひたすら観ることになります。
なんでそんなに早くからアグネスが狂うのか、ちょっと不思議という印象ですが、異常な精神状態を持つ人間が、他人にここまで破壊的な影響を及ぼすというのは恐いです。


で、マイケル・シャノンですが、舞台劇もこの役やってるだけあって、その狂いっぷりの激しいこと。
しかも監督がフリードキンですから。時々「うわーーー、もうやめて~!!!」というホラーな展開。。

得体の知れない恐怖と不気味さにホラーな映像を駆使した本作は好き嫌いの別れる作品でしょうね。
私はもう観なくていいわと思うのだけど、新聞のTV欄の評価では★3つと意外に高評価。
どうやら批評家に高く評価されてて一般ユーザーの評価は低いようです。玄人的には面白いのかな。

この映画、アシュレイがこの年の「美しいヌード」の何位かにランクインしてたと思いますが(一位がマリサ・トメイ)、
確かに美しかったですね。
「脱いだ方がきれいでしょ」と自分で言ってましたが、服を着てるとちょっと太めに見えるのに、脱いだ姿は本当に奇麗。

よくわからない作品でしたが、マイケル・シャノンの迫力にはたじたじで、時々笑いたくなるほどでした。
演技力があるのは確かだろうと思います、、です。



1/23日にDVDが発売されるようなので興味のある方はどうぞ。



★★★☆☆