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映画ノート

ぜんぶ、フィデルのせい


2006年(イタリア/フランス)監督:ジュリー・ガヴラス出演:ニナ・ケルヴェル/ジュリー・ドパルデュー/ステファノ・アコルシ/バンジャマン・フイエ   マルティーヌ・シュヴァリエ/オリヴィエ・ペリエ【ストーリー】1970年のパリ。9歳の少女アンナは、名門カトリック女子小学校に通う成績優秀なお嬢様。スペインの貴族階級出身で弁護士の父フェルナンドと雑誌記者の母マリーの下、弟のフランソワと共に何不自由ない幸せな毎日を送っていた。そんなある日、長年スペインでフランコ独裁政権を相手に反政府運動を行っていた伯父が亡くなり、残された叔母と従姉妹がアンナの家で暮らすことに。これを境に、フランソワとマリーは次第に共産主義的な価値観に目覚めていく。アンナは、どうやらフィデル・カストロという人が原因らしいと知るが、おかげで彼女の日常は一変、両親からお気に入りの宗教学の授業を禁じられたり、小さなアパルトマンへの引っ越しを強いられたりと不自由な生活を余儀なくされてしまい…。
■感想
70年代のパリ。スペイン出身の父をもつ、9歳のアンナのまわりでは、にわかに状況が変わっていった。
スペインで反政府運動をしていた伯父が死に、叔母といとこが家にやってきたことを機に
アンナの回りでは共産主義の嵐が吹き荒れることに。
庭もないアパートに引っ越し、キューバ人のお手伝いさんは解雇され、家には知らない人がいっぱいやってくる。
納得いかないアンナ!どうやらそれはぜんぶ、キューバフィデル・カストロせいらしい!

で、ジャケットのアンナはこんなふくれっつらだったんですね~(笑)
タイトルを最初に目にしたとき、フィデルというのは少女の名前だと思ったんです。
ぜんぶ私が悪いの。という何かに反省するお話だと勝手に思っていたら違いました(*∀*)

【ぜんぶ、カストロのせい】だったら、とっても固くて観る気にならないけど【ぜんぶ、フィデルのせい】だと
途端にフランスっぽく、お洒落な響きになるから不思議です(笑)


とにかく主人公のアンナがウルトラキュート。
彼女を取り巻く世界が変わっていくことを目の当たりにし、こんなのいやだ~!と思いつつも、
この変化は正しいことなのかと、大人たちの言葉から必至に状況をつかもうと頑張る姿が利発で健気。
アンナの戸惑いに目一杯正直に対応する、パパママも素敵です。
あ、弟ちゃんもとってもキュートだったわw

ラストシーン、戸惑いながらも輪の中に入り、新しい友だちと手を繋ぐアンナ。

背景はしっかり社会派な作品ですが、少女の成長が微笑ましく、可愛らしい作品でした。音楽も好き。



★★★★☆




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