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映画ノート

リトル・ランボーズ


2007年(イギリス)監督・脚本:ガース・ジェニングス出演:ウィル・ポールター / ビル・ミルナー / ジュール・シトリュク / チャーリー・スリフト / ジェシカ・スティーヴンソン    ニール・ダッジェオン【ストーリー】1980年代のイギリス。音楽やテレビから隔離された生活を送る信心深い家庭で育ったウィルは、生まれて初めて観た映画『ランボー』に感銘を受ける。クラスメートのリーとビデオでアクション映画の制作を計画し、ランボーの息子に扮したウィルは、さまざまなスタントをこなそうとするのだが……。
■感想
エドガー・ライト監督(『ホット・ファズ』)が選ぶ2008年のベストムービーの19位。
銀河ヒッチハイク・ガイド』のガース・ジェニング監督・脚本による作品です。

信心深いキリスト教の一派ブリスデンの信者の家に育った11歳のウィルは、絵を描くことが大好きな空想好きの男の子。
ある日学校の嫌われ者リー・カーターと知り合い、リーの家で『ランボー』を観たウィルは映画の世界に目覚めてしまう。
一方、BBCの子供向けフィルムコンテストに出品する作品を自主制作していたリーは、ウィルの描く空想の世界に人目惚れ。
ウィルのストーリーとスタント、リーのカメラで、二人の映画作りが始まった。。

彼らの映画が「ランボーの息子」なんですが、長閑な夏のイギリスを舞台に繰り広げられる撮影風景がとにかく可笑しい。
全く性格が違う二人でしたが、彼らは共に家族の問題を抱え、友だちと孤立しているという点で共通項があったんですね。。
映画作りを通し、友情を深めていく二人。
ところが、学校にフランスからの留学生がやってきて、ウィルとリーの映画に加わろうとするところから
その関係が妖しくなります。
今まで誰も見向きもしなかったウィルがたちまち人気者になって、アイドル的人気を博していたフランス人学生たちにリーダーシップを発揮するようになるんだから、リーは面白くない。二人だけの方が良かった!ってことになるんです。

前半はアクションコメディ的に笑わせてくれるんですが、中盤からは少年二人の友情のお話や、
それぞれの少年の抱えている家族の問題などが出て来て、思いのほか深い。

それでも最後は互いに成長し、友情をさらに深いものにしていくんですが、その修復の過程が大感動なんです。
映画愛も感じられるクライマックス、これはかなり泣けました。。:゚(。ノω\。)゚・。




やんちゃなリーを演じた子が少年時代のリヴァー・フェニックスに似てるのよね~。
歳よりもちょっと大人びた雰囲気で、内に哀しみを秘めてる。でも健気で可愛いのなんのって。



ウィルを演じた子も、いい子で可愛いんだわ。目に入れても痛くないくらい。。。って、ちょっと痛いかな^^;
途中ちょっと無駄かなと思うところもあり、リーのやんちゃシーンの中には無くていいのでは
と思うところもあるものの、終ってみれば、とっても温かく心に響く作品でした。

これはまだ日本での公開情報はないですが、公開されるといいな。




★★★★☆