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映画ノート

グリーンフィンガーズ


2000年(イギリス)監督:ジョエル・ハーシュマン出演:クライヴ・オーウェンヘレン・ミレン/デヴィッド・ケリー/ウォーレン・クラーク/ダニー・ダイアアダム・フォガティ/パターソン・ジョセフ/ナターシャ・リトル/ピーター・ギネス/ルーシー・パンチ【ストーリー】人生を諦めた男コリン・ブリッグスが、イギリス・コッツウォルズにあるエッジフィールド更生刑務所に移送されてきた。刑務所長は、コリンに、庭造りを命令する。所長が名指した仲間はおよそ園芸なんか向かない連中ばかり。しかし、仲間のひとことでやる気を出したコリンはガーデニングに喜びを見出し、美しい庭を創りあげいていく。やがて彼ら“囚人庭師チーム” に、女王陛下も鑑賞するというフラワーショウへの出場の話が舞い込んできた……。

「今週の注目映画」からシリーズ 10本目! 『グリーン・フィガーズ』

■感想
刑務所に服役中の囚人たちが、庭造りを通じて本当の意味で更正していく姿を描く
実話を元にしたハートウォーミングなお話です。

クライヴ・オーウェンが演じるコリンは若い頃に犯したある犯罪のために服役中。
生涯を刑務所で過ごすこと以外に何も考えられない彼に、庭造りの更正プログラムが与えられます。
およそガーデニングに向かない囚人仲間と庭作りに励むうちに
コリンは過去の自分を見つめ直し、更正の道を歩くことが出来るようになる。
と、まぁこう書くとあまりに普通なお話しなんですが(笑)

囚人がガーデニングというミスマッチなところがまず面白いでしょ。
植物って、放っておけば枯れてしまうけど、手をかければきれいな花をつけてくれる。
それは一生罪に報いようと、全ての感情も閉じ込め生きてるクライヴの心を動かすんですね。

クライヴの同室になる囚人のおじいちゃんが、先日『ウェイクアップ!ネッド』で観たマイケルじいちゃんでしたw
今回も味わい深い演技で、大事なことをおしえてくれる渋い役柄。

この映画で思ったことは、刑務所と言うのは犯した罪と同じだけ苦しい思いをするためにあるのではないということ。
この主人公のように、思わぬことで罪を背負ってしまい、一生苦しむ人も多いのでしょうから。
更正ということの意義を感じさせられました。

主人公のロマンスの意外な繋がりがあって深いものだったのがいいですね。
登場人物もそれぞれキャラがたってて温かいです。

主人公は映画解説にあるように、天才庭師ぶりを発揮してくれるのかとちょっと楽しみにしてたらそうでもなく
努力とハートで奇麗な庭を作り上げる人だったのはむしろ納得。
映画的には天才ぶりと見事に整えられたイングリッシュガーデンを見てみたかった気もしますがw



★★★*☆