しまんちゅシネマ

映画ノート

サブウェイ123 激突


2009年(米)監督:トニー・スコット出演:デンゼル・ワシントンジョン・トラヴォルタ/ジョン・タートゥーロ/ルイス・ガスマン/マイケル・リスポリ   ジェームズ・ガンドルフィーニ/ベンガ・アキナベ/ジョン・ベンジャミン・ヒッキー/ヴィクター・ゴイチャイ
■感想
ご存知『サブウェイ・パニック』を35年ぶりにリメイクしたクライム・アクションです。



ニューヨークの地下鉄で列車が何者かにハイジャックされ
犯人グループは19人の乗客を人質に、1000万ドルの身代金を要求してきた。制限時間は一時間!
地下鉄運行指令室で勤務中のガーバーは犯人グループのリーダー、ライダーと交信するが‥
という大筋はオリジナルと同じですね。
オリジナルでウォルター・マッソーが演じた地下鉄職員ガーバーにデンゼル・ワシントン
本作の役名がウォルター・ガーバーなのは勿論ウォルター・マッソーにちなんで。
実は服装もマッソーさんの服の逆バージョン。
デンゼルの役は日本に車両の視察に行って賄賂を受け取った疑いをかけられているという設定ですが
オリジナルでは事件当日、へんてこな日本人地下鉄職員たちがニューヨークに視察ツアーに来てましたよね(笑)


そしてオリジナルでロバート・ショウが演じた犯人グループのリーダーにジョン・トラボルタ
彼の役名ライダーはロバート・ショウ扮するMr.ブルーの本当の名前。

などなど、細部にオリジナルへのオマージュが見て取れるので、オリジナルファンにはニヤりでしょ♪

さてさて、映画ですが‥
名作のリメイクとしてどうしてもオリジナルとの比較がされるところですが、思ったよりも面白く観ました。
なんたって35年経ってる訳ですから、地下鉄運行指令室もハイテク化。
乗客のPCからのっとられた列車内の映像はオンラインでが流れるし
犯人も地下鉄側もコンピューターを駆使し、お互いの情報を容易に知ることが出来るというのも現代らしいところ。

一方で素性が見えてしまうことでマイナスな点もあり
トラさん演じる犯人が怨みに思っていることも薄々とわかって来るから
いくらキレてもロバート・ショーの不気味さは出ないんですね。

オリジナルの緊迫感の中に独特のユーモアが漂うのがツボだったのだけど
本作はそれがなかったのが残念。

勿論制限時間一時間を越えれば、人質を一人ずつ殺すっていう設定を最大限活かしているとは思うのだけど
乗客がへんに冷静で、彼らの恐怖とかが伝わって来なかったのもマイナスポイントでした。

それでも流石演技達者の二人。それぞれの心の隙間に友情にも似た感覚が湧いていく感じはいいですね。
HKさん提唱するところのホモ度的にはOK♪
デンゼルの後半の活躍は地下鉄職員ちゃうやろとは思うものの
二人の最終対決シーンは良かったし、ドラマとしては深くなっていると思いました。



★★★*☆