しまんちゅシネマ

映画ノート

暗い日曜日


バスターズと一緒にKill Nazis!3本目 『暗い日曜日

1999年(ドイツ/ハンガリー)監督/脚本:ロルフ・シューベル出演:エリカ・マロジャーン/ステファノ・ディオニジ/ヨアヒム・クロール/ベン・ベッカー
■感想
今日も「ナチスによるユダヤ人迫害を描いた作品」から

タイトルにもなってる「暗い日曜日」っていう曲を知ってますか?
自らの死をモチーフにしたシャンソンの名曲として知られる曲で
1930年代、なぜかこの曲を聴きながら自殺する者が続出し、実際に各国で発禁処分となったらしい。

本作はこの逸話を基に、ナチスドイツ侵攻後のハンガリーを舞台に繰り広げられる
2人の男と一人の女のロマンスを描いた作品です。

エリカ・マロージャン演じるイロナは、レストランで働く美しい女性。
レストランオーナーのラズロと恋人関係にあったイロナですが
店に雇ったピアニスト、アンドラーシュの美しい演奏に魅了され、ほどなく二人は惹かれ合ってしまいます。


ラズロは嫉妬するものの、イロナを手放したくない。アンドラーシュも同じ気持ち。
男二人はイロナを共有する形で不思議な3角関係が成立するんですね。

アンドラーシュはイロナのために美しい楽曲をプレゼント。それが「暗い日曜日
曲は評判を生みレコードまで出すことになるのだけど、何故かこの曲を聴き自殺する人が多発し
作曲者であるアンドラージュを苦しめます。

そうするうちにブダペストでもナチスユダヤ人狩りが始まり
ユダヤ人であるラズロにも危険が迫る‥というお話です。

前半は妙ちくりんな三角関係に「なんじゃそりゃ」って感じなんだけど
主演のエリカさまの美しさに、ま、しゃあないかって思っちゃう(笑)


お体も奇麗で、って写真小さいですか?w

後半、ユダヤ狩りが激しさを増すにつれ、緊張も高まります。

ユダヤ人を国外退去させることで命を救ったとされ、後に英雄扱いされるドイツ人将校
けれどもその実態は‥。そんなナチスの汚い一面が描かれている点も興味深い。

多くのユダヤ人迫害もの同様に、ユダヤ人には悲しい運命が待ち受けている訳なんだけど
この映画は単なる悲しい映画に終ってないの。
多くは書けないけど、最後は何気に胸がすく思いも。悲しいことには変わりはないのだけどね。

そもそも『失われた週末』と間違えて録画し、完全に放置してた作品だったけど
この機会に観直して良かった。凄く面白く(ひんしゅくだけど)観れました。

暗い日曜日」の曲を貼付けようかと思ったけど、自殺する人がいると困るからやめます^^;
サントラも映画も高値がついてますね。



★★★★☆