しまんちゅシネマ

映画ノート

地獄のバスターズ


バスターズと一緒にKill Nazis!8本目 『地獄のバスターズ

1976年(イタリアフランス)監督:エンツォ・G・カステラッリ出演:ボー・スヴェンソン/ピーター・フートン/フレッド・ウィリアムソン/マイケル・ペルゴラーニ   ジャッキー・ベースハート/ミシェル・コンスタンタン/デブラ・バーガー/ライムンド・ハームストロフ
■感想
原題は『THE INGLORIOUS BASTARDS』ってことで、BASTARDS違いではあるんだけど
タラちゃんの『イングロリアス・バスターズ』の元ネタ作品であります~。
こういうのをマカロニ・コンバットって言うのかな。

1944年フランス。アメリカ軍の囚人兵たちがトラックで護送中にドイツ軍の戦闘機に襲撃され、ドサクサに紛れて脱走。
スイスへ脱出しようとするが、途中ドイツ軍や米軍特殊部隊に遭遇。
囚人兵たちは米軍特殊部隊を敵と間違って殺してしまい、仕方ないので特殊部隊の代わりに任務に就くことになる・・・。

プハハ、ストーリーだけでもハチャメチャぶりがうかがえるでしょ。
主役になる米軍の5人ってのが、殺人だったり、泥棒だったりで捕まったやつらなんだけど、
いざ戦うとなると、意外に闘い方を知ってて結構頑張るんだな。

監督のエンツォ・G・カステラッリさんってイタリアのB級アクション監督さんらしいですが、なんのなんの。
爆破シーンの迫力など、アクション的にはなかなかなもの。
登場人物のキャラが笑えるし、アイディアを駆使した闘いぶりが面白可笑しく描かれるのがB級臭くはあるんだけど
それもまた楽しですよ~。

一番ウケ狙いのキャラはスリの名人w 入れ歯やマラカスなどしょうもないもの盗んで捕まってたんだけど
こいつの盗むものが後の闘いに役に立ってたりして、どのキャラもちゃんと活かされてるのがいいのよね。

ストーリー的にはタラちゃん版とは全然違うものの「Kill Nazis!」でドイツ軍に潜入し
大アクションでドイツ軍をやってやってやりまくるところが共通項。

ただし仲間も一人二人とやられていく。それもリアルよね。
残って欲しい人が死んじゃって、最後は「あんたかよ」って、ちょっとちゃう感じもあるけど(笑)

字幕さんの記事にあったタラちゃんとカステラッリ監督のガチンコ対談シーンも収録されてました。
タラちゃんのリメイクが決定し映画は未だ出来ていない段階の対談。

タラちゃんがいかにこの映画が好きなのかがしっかり伝わったし、タラちゃんのテンションにつられて
カステラッリ監督も子供のように映画を語るのが楽しかった~。

映画の中で多用される爆破シーンなどのスローモーション、
アクションの中にエモーションを投入することに成功してますが、これは『7人の侍』にインスパイアされたらしい。
武器を持たずに闘うなんてあり得ない注文を受け、ひねり出したパチンコにより攻撃wなど
監督がいかにアイディアを駆使して映画作りを楽しんだかがわかりました。

ちなみに5人の米軍のうちの黒人兵士が『トロピックサンダー』のダウニーさんに見えました。




★★★*☆