しまんちゅシネマ

映画ノート

(500)日のサマー


2009年(米)監督:マーク・ウェブ 出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット/ゾーイ・デシャネル/ジェフリー・エアンド   マシュー・グレイ・ガブラー/クロエ・グレース・モレッツ/クラーク・グレッグ 
■感想
ジョセフ・ゴードン・レヴィット演じる主人公トムは、運命の恋を信じるナイーブな青年。
彼は秘書として入社してきたサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目ぼれしてしまうんだけど
サマーは男の子と付き合うよりも一人でいるほうが好きという現実的でちょっと変わった女の子。

「友達から」付き合い始める二人の恋の行方を描く本作は
言ってみたら、男の子版少女マンガってところか。

このお話、決してラブストーリーではないのですよね。
サマーと付き合う過程で、トムは甘さもさ苦さも経験することになります。
あばたもえくぼで、ラブラブな時にはハート型に見えるあざも、苦々しく見ればゴキブリ型w
初めてHした後のダンスなんて、世の男子全員がうんうん、わかるよ~と共感できるはず。

ジョセフ君はこれまで意外にシリアスな役が多かったのだけど
今回のトム役なんてまさにどんぴしゃのはまり役。
同じく草食系ヒュー・グラントおじさんがそろそろラブコメを卒業するだろうから
ジョセフ君にはぜひとも次期ラブコメキングの座を狙ってほしいものです。

誰もが経験のある恋のときめきとほろ苦さ。
きっと世の男性はトムに自分自身を重ねて観るでしょう。
等身大のトムに共感できる点がこの映画の最大の魅力だと思いますね。

一方サマーを演じたゾーイはちょっと微妙なのよね。
サマーはいつだって自分に正直なだけなんだとは思うものの、
個人的にはどうにも演技力のなさが気になるのと、ちょっと声が嫌い(笑)
役的にも女性からの支持は得にくいのかも。

途中ちょっとミュージカルが入るのも楽しいし、音楽がいいのも魅力のひとつ。
もちろん脚本がいいから面白いのよね。
ゴールデン・グローブ賞では作品賞、ジョセフ君が主演男優賞にノミネートされています。

日本公開は1月9日からです

★★★★☆