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映画ノート

ハンガー


1983年(イギリス)監督:トニー・スコット出演:カトリーヌ・ドヌーヴデヴィッド・ボウイスーザン・サランドン/クリフ・デ・ヤングダン・ヘダヤ/ジェームズ・オーブリー/ベッシー・ラヴ/アン・マグナソン/ソフィー・ウォードウィレム・デフォースザンヌ・バーティッシュ
■感想
ヴァンパイア3本勝負 トリにはこれ!

永遠の命 そんな形でも欲しいですか?『ハンガー』

吸血鬼として生きる男女の愛と宿命をトニー・スコットがスタイリッシュに描き上げお嘆美ホラー!
前に血なまぐさい前半であっさりリタイアしてた本作だったけど、観直してみたら面白かった!

ニューヨークでノーブルに暮らすミリアム(カトリーヌ・ドヌーヴ)は実は吸血鬼。
彼女は不死の命を保つため、共に生きる恋人を見つけては、その相手にも永遠の命を約束していた。
この200年をともに暮らすのはイギリスで見つけたジョン(デヴィッド・ボウイ)。
ところがそのジョンにある日老いの兆候が現れる。
戸惑ったジョンは、老化現象を解明する画期的な発見でTVを賑わす女医サラ(スーザン・サランドン)に会うため
病院を訪れるが・・・

カトリーヌ・ドヌーヴデヴィッド・ボウイが吸血鬼ってだけでも、おーー!ってなもんですが
冷たい美しさを持つ二人が、愛と哀しみの宿命を抱えた吸血鬼を演じます。


永遠の命を信じ、自分に老いが訪れることなど考えもしなかったジョン(ボウイ)が、
突然訪れた老いに戸惑い、ミリアムの愛を失うことを恐れる様子が哀しくてね。
彼はミリアムが次の恋人を捜すだろうことを知っているのだなぁ。

この映画のもう一つの見所はカトリーヌ・ドヌーヴスーザン・サランドンレズビアンな関係!
こんな贅沢な映画ってないですよ。



青を基調にしたスタイリッシュな映像が秀逸。
最後、摩天楼のベランダに佇むサランドンを映し出し、グーーーーンと引いていく映像の美しさと言ったら!

後半一気にお化け屋敷状態になり、スタイリッシュとは真逆なクリーピーな映像になるので要注意ですがw
永遠の命ってそういうこと?!のショックをみんなにも感じて欲しい(笑)
で、最後「ドヌーブさんまで?」な展開もめっさ面白くお勧めです。


★★★★☆