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映画ノート

アンドロメダ…


1971年(米)監督:ロバート・ワイズ原作:マイケル・クライトン出演:アーサー・ヒル/デヴィッド・ウェイン/ジェームズ・オルソン/ケイト・リード/ポーラ・ケリージョージ・ミッチェル/ラモン・ビエリ/リチャード・オブライエン/エリック・クリスマス
■感想
マイケル・クライトンの『アンドロメダ病原菌』を元にロバート・ワイズが映画化したSFサスペンスです。

アメリカ中西部の小さな町に人工衛星が墜落するという事故が起き、不思議なことに地域住民が即座に死亡した。
現地を調査した結果、死滅した住民の血はサラサラの粒子状に変化している!
さらに、調査隊は赤ん坊とアル中の老人が生存していることを確認。

この異常事態に、政府は科学者の粋を集め、砂漠の地下に建設された科学施設で事態の対策を図る。
持ち帰った人工衛星に未知の病原菌が付着していることを発見する。
アンドロメダと名付けられたその病原菌は、地上には存在しない、恐ろしい生態を秘めたものだった。
科学者たちはアンドロメダに打ち勝ち、人類の危機を救うことが出来るのか!!



タイトルから、宇宙空間で繰り広げられるものを想像していたら違いました。
出演者はほぼ招集された科学者たちで、場面も研究室が殆ど。
それでも恐ろしい病原体の生態が明らかになるにつれ緊迫感も増します。

この地下研究室事態が感染にさらされた場合、さらなる拡大を防ぐため、建物自体を爆破する
自爆システムがプログラムされているという設定で、これがまた緊張感をあおる訳です。

もう40年も前の作品なので、機器などもややレトロ。
それでも感染区域に出したマウスや猿があっと言う間に死んでしまうところなんかぞっとするし
地下研究室のシステムのディテールよく考えられてて感心。

個人的に興味深かったのは、なぜ赤ちゃんとアル中は生き残ることが出来たのかというところ。
これは病原菌の弱点を見つける鍵となるとあって、医者はその原因を探ります。
これは医大で学んだ経験を持つマイケル・クライトンならではのアイディアですよね。
観るものも一緒に推理を働かせる面白さもありました。

欲を言えば、登場人物に華がなさ過ぎるw
紅一点の科学者のおばさんなんて・・・(笑)
一人くらいセロンちゃん並の奇麗どころ入れてもいいんじゃないの~、と思ったのは私だけでしょうかw

しかし血液がサラサラと粒子状になって流れ出すシーンなど、ショッキングだったし
最後もハラハラドキドキしたし、やはり秀作と言われるだけあって、隙のない面白い作品でした



★★★★☆