しまんちゅシネマ

映画ノート

バッド・ルーテナント


2009年(米)監督: ヴェルナー・ヘルツォーク 出演: ニコラス・ケイジエヴァ・メンデスヴァル・キルマー/アルヴィン・“イグジビット”・ジョイナー 
■感想
新機能の投稿って、途中でフリーズしてしまうことないですか?
今日は二度もフリーズした!! あったまに来る~。

なので簡単に
世界の巨匠シリーズ3本目は昨日に引き続きヴェルナー・ヘルツォーク

ハーヴェイ・カイテル版を監督したアベルフェラーラは監督にもニコケイにも脚本家にも
大変お怒りのようですね。
ただ、ヘルツォーク監督はハーヴェイさん版は一度も観てないとのことで
リメイクという意識はないんだそうです。

舞台は荒廃したニューオーリンズ
冒頭、カトリーナにより水没しかけた刑務所で、牢屋に取り残された囚人を救うため
ニコラス・ケイジ扮するマクドノー刑事が、高級パンツが泥水ににぬれるのを嫌がりつつも
水に飛び込むというシーンから始まります。

この救出劇で刑事補に昇進したものの、腰を痛めたマクドノーは痛みを抑えるため
ドラッグを使用するようになったようで、6年後、彼はすっかり麻薬中毒です。

ドラッグに溺れる刑事の姿は、終末観にも似たものを感じるところ
途中登場するワニやイグアナは、単にマクドノーの幻覚というだけでなく
冷たい視線で堕落振りを見つめる神の視線でしょうか。

ただ、前作に救いを感じなかったのに対し、本作には監督は多少の情けを込めている気がします。
麻薬中毒も病気の一つ。更生の道もあるのだということ。

ラストシーンに希望を見出すか、あるいは光と影の対比ととるかは見るもの次第かな。

リービング・ラスベガス』同様、ヘベレケな中毒患者を演じたら二コケイの右に出るものなしですねw
麻薬に溺れ、悪徳刑事になりながらも底にはかすかに正義が残っている彼が
麻薬がらみの事件を解決しようとするのだけど
まぁ、思わず笑ってしまうシーン満載なんですよ。これってコメディ?(笑)

終末観をシュールな笑いに包むところ、ある意味『ノスフェラトゥ」にも通じるところかな。

面白かったです。


★★★★☆