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映画ノート

『鮮血の美学』リメイク 『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト -鮮血の美学-』<未>

2009年(米)
監督:デニス・イリアディス
出演:トニー・ゴールドウィン/モニカ・ポッター/サラ・パクストン

■感想
今日はウェス・クレイヴンのデビュー作『鮮血の美学』をリメイクしたスリラー
『THE LAST HOUSE ON THE LEFT』を観ました。

これはキングの恒例のトップ10で昨年の2位に選んでいたので気になってたんですよね。
ウェス・クレイヴンのオリジナルは未見ですが、どうやらストーリーの大筋はほぼ同じ。
 
17歳のマリー(サラ・パクストン)は両親と休暇を過ごすため湖畔の別荘にやってきた
今夜は近くに住む友人ペイジと過ごすつもりだ。
ペイジのバイト先ので待っていると、ジャスティン(スペンサー・トリート・クラーク)という少年が
ビールを買いにくる。
未成年はだめと断るペイジだったが、マリファナをもらうことを条件に大目にみることに。
代金を支払う際、ジャスティンは血のついた20ドル札をそっと隠した
場面が変わり、ジャスティンの宿泊先のモーテルで、しばしマリファナを楽しむ3人。
しかし、そこにジャスティンの父とその恋人、おじの3人組が現れ・・・
まぁ、ジャスティンの家族がとんでもない奴らでして、マリーとペイジは森に連れ去られ、うわわ
なことに。
あまりの不条理さに目を覆いたくなるのだけど、マリーが可愛らしいので男性にはポイントが高いはず。
で、もうクライマックスか?と思いきや、
車をなくしたやつ等は、湖畔の家を訪ねる。でこれがもちろんマリーの家!
何も知らない両親は親切にも4人を泊めてしまうんですね。
観てるこちらはハラハラもんです。
やがて両親は彼らがやったことに気づき、犯人たちとバトルを繰り広げるわけですが、これが激しい^^;
締めに登場した電子レンジには何気に笑えたけどね~。
ってか、レンジって扉しなくても作動するんだっけ?
 
制作にあたっては、100人ほどの監督が候補として考えられていたとか。
『ハードコア(原題)』を評価され白羽の矢が立ったギリシャ人監督のデニス・イリアディス
残虐描写もさることながら、ハラハラドキドキなシチュエーションつくりが上手いです。
そして本作を残虐なだけのホラーに終わらせてないのが、ジャスティン君の存在で
ルナティックな異常者を父に持ち、おそらくは多くの犯罪を目にしてきたであろう少年が
初めて自分の意思で行動する、少年の成長物語的な要素を入れている点が物語に深みを与えていました。
 
ウェス・クレイヴンも製作に加わった本作、この手の作品にしてはなかなか見応えがありました。
 
日本公開の予定は今のところありません。毎度すみません(・ェ・人)