しまんちゅシネマ

映画ノート

運命のボタン



■感想
映画で妄想 世界の旅!3本目
ルート15を北にひた走ってヴァージニアに到着~。

関係ないけどアメリカのハイウエイは奇数番号がつけられたものは南北に
偶数番号がつけられたものは東西に走ります。

今日はヴァージニアのルイス一家を訪ねますが・・おや、どうやら先客あり。
顔半分にやけどをおったようなフランク・ランジェラ
何やら不思議な箱を玄関前に置いて帰りました。
箱の中身はこんなボタン。これ何するの?


ランジェラさんの説明によると、ボタンを押せば二つのことが起きるらしい。
第1にどこかで見知らぬ誰かが死に、第2に現金100万ドルが夫妻のものとなる。
決断の期限は24時間。ボタンを押すも押さないもあなた次第。

うーん、究極の選択!
人を殺してまで大金を手に入れたいか?否。
夫婦もそんなことは望んでいない。
でも「見知らぬ誰かが」というところはみそで
人は誰でも死ぬものだし、どこかで誰かが死んだところでそれはその人の運命なんじゃない?
第一にこんな何の仕掛けもないボタンが誰かの死と繋がるはずがない。
大金をオファーしたランジェラはきっと頭が変。
でもお金もらえるんならその変人の妄想に乗ってもいいかも~。
そう考えるのも無理はないところ。
結局キャメロンが勢いに任せボタンを押してしまいます。
 
それでもボタンを押したことの罪悪感は夫婦から消えない。
そうするうちに夫婦の周囲で不思議なことが起きはじめ。。
 
この映画、人間のエゴと対峙するシンプルな不条理ドラマにしてくれたほうが
個人的には入りやすかった気がしますね。
途中からSF要素がてんこ盛りになって、ミステリアス感は高まるものの
正直色々「はぁ?」って感じで^^;
監督は『ドニー・ダーコ』のリチャード・ケリーだった(>v<)
妄想監督第一人者に認定ですね~。妄想の旅にふさわしいからいいかw
 
キャメロン演じるヒロインが子供のころに足の指を医療事故で失い、
不完全な体で生きる苦しみを知っている人だったことが
ラストの彼女の選択にちゃんと活かされていたのは良しでした。

原作はリチャード・マシスンの短編小説で
『新トワイライトゾーン』シリーズの一編「欲望のボタン」としてドラマ化もされているようです。

強欲にまみれた人間は結局どこかで誰かを犠牲にしてるということは的をついているし
不条理さが連鎖する様子の描き方は凄くいい。
ただ約束が違うじゃん!って思うところがあるのがマイナスポイント( *'3`)ノ
キャメロンもジェームズも可哀想だったもん

キーワードは「No Exit」だ
 
日本公開は5/9から