しまんちゅシネマ

映画ノート

イージー・ライダー



■感想
映画で妄想 世界の旅!5本目&今頃観たんかい!シリーズ
今頃シリーズ、ちょっと間が空きましたが、今日はロードムービーの傑作であり
アメリカンニューシネマの代表作でもある『イージー・ライダー』。
ハーレイでルート66を突っ走ります。
 
麻薬で大もうけしたワイアット(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・ホッパー)の二人は
大金をバイクのタンクに隠し、ロスサンゼルスからバイクの旅にでます。
目指すはニューオリンズの謝肉祭。

これいいなぁ。
何がいいってまず音楽、そしてバイクが通り抜ける風景がたまらない。
まず懐かしく思ったのが(多分)モニュメントバレーの空の色。
前にアルバカーキーまで車で行った時に通ったモニュメントバレーでみた空は忘れられない。
なぜあの雲はピンクなんだろう。本当に美しいんです。
 
ベトナム戦争反戦運動が活発になる時代を象徴するのが
体制に反対し、自由を求めたヒッピー文化。
この映画の主人公ワイアットとビリーもそんな男たち。
 
それに薬中の弁護士ジョージ(ジャック・ニコルソン)を加えての彼らの旅は
自由を求める気ままなものであるはずだった。
でもその自由をねたみ、はみ出しものを排他しようとするものも出てくるんだな。
この映画で出てくる田舎の人たちが恐ろしい。
髪が長ければワルで、男同士で旅していたらゲイなのか。
そうだとしても、なぜそれを排他しなければならないのでしょう。
どうして自由を求めちゃいけないのか・・・
ピーター・フォンダのジャケットにもバイクにも星条旗が描かれ
彼のあだ名は「キャプテン・アメリカ」。
誰よりもアメリカを誇り、アメリカを背負いたかった男たちの終焉はあまりに悲しい。
ニューシネマであることを完全に忘れて観ていた私は脳天をかち割られた気分になったな。
渋くて切なく、なんともいえない余韻を残すよね。カッコいいです。
デニス・ホッパーはこんな映画を監督していたことにも改めて驚いたしだい。