しまんちゅシネマ

映画ノート

フラッシュバック


1990年(米)
監督:フランコ・アムリ
出演:デニス・ホッパー/キーファー・サザーランド/キャロル・ケイン/ポール・ドゥーリイ/クリフ・デ・ヤング
【あらすじ】
1960年代当時、ベトナム反戦運動や兵役拒否など急進的な活動でヒッピーたちの英雄となったヒューイ・ウォーカー(デニス・ホッパー)が長年の逃亡生活の末に逮捕された。
FBIから彼を刑務所に護送するために若い捜査官ジョン(キーファー・サザーランド)が派遣されるが・・・。

■感想
デニス・ホッパー追悼! 9本目
元ヒッピーオヤジの反戦運動家とそれを護送するFBI捜査官との心の交流を描くロードムービーです。
元ヒッピーオヤジには勿論ホッパーさん、FBI捜査官に若きキーファー・サザーランド
まずホッパーさんの設定が60年代にヒッピーとして活動し英雄になった男というのが
イージー・ライダー』のその後という感じで嬉しくなるんですよね。
 
護送され列車で刑務所に向かう途中、しこたまジョンに酒を飲ませ、
FBI捜査官に成りすまし、へべれけになったジョンを犯人として刑務所に護送しちゃう。
マジシャンのように手際と要領がいいホッパーさんが軽快でキュートなのw
憎々しい役がはまり役だと思ったけど、このかわいらしい姿が素なのではないかなぁ。
 
犯人とFBIが入れ替わっちゃってどうなるんだと思ったら
刑務所を仕切る保安官の意外な悪徳振りからトンでもない事態に。


とにかくホッパーさんとキーファーのコンビが楽しくて最高なんですよ。
若くして捜査官になってる優秀なキーファーは、ドレッシングも持参という一見お堅いキャラなんだけど
その彼が、ホッパーさんとの出会いにより変わっていく様子がすがすがしい。
 
途中出会うヒッピーラブの二人組の会話がつぼでね。
酒場がおしゃれなパブに変わり、ジュークボックスから『ボーン・トゥ・ビー・ワイルド』が消えたと嘆く姿にも
イージー・ライダー』へのオマージュ満載。
ホッパーさんがまんまと逃走を図るシーンではちゃんと『ボーン・トゥ・ビー・ワイルド』が流れて、
これはもう最高!!
クライマックスもかなりイカしてて、あー、やっぱりニューシネマ風に終わるんだ、、と思いきや。
ラストにサプライズがあるんですが、
ホッパーさんファンとしては(あ、いつのまにかファンになっちゃったw)
あのラストは蛇足だと思う^^;

でもキーファーは今まで観た中で最高に良かった!
ビデオを見ながら涙を流すシーンでは一緒に泣いちゃいました。
バディものとしても面白いし、60年代への郷愁にも溢れ
イージー・ライダー』ファンにはたまらん一本です。
 
どうしてこれが未公開?しかもDVDになってないのかなぁ。。