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映画ノート

イーサン・ホークがヴァンパイア!『デイブレイカー』

 
◆感想
ゾンビ&吸血鬼特集 2本目
今日は『アンデッド』のスピエリッグ兄弟によるオーストラリア発ヴァンパイア・ホラー・アクションです
 
舞台はヴァンパイアが増え続け、世界を支配するようになった近未来。
ヴァンパイアたちは秩序ある社会を形成し、大会社からの血液の供給を受けながら暮らしていたが
人口の5%となった人間の血はもはや枯渇状態で、街では小競り合いが起こり始める。
ヴァンパイアたちは、この食料(?)危機を打破すべく、策を模索していた

ヴァンパイア界で血液供給を管理する組織の要人にサム・ニール
その下で血液の研究をする医者にイーサン・ホーク・・もちろんヴァンパイア・・・
 
とにかく発想が面白いですね。
人間は命に限りがある
こんなに豊かなのに?
いやいや、何か解決策があるだろ。
いっそ不死のヴァンパイアになっちゃえ!のノリ
 
限りない欲望を追求し続けた結果、人間は弱者を犠牲にし
ついには自分自身の首を絞めることになる
結果、存続の危機に瀕するというのは、
まんま人間、あるいは豊かな国家の貪欲さを皮肉ってるんですよね。

サム・ニールの管理する会社では人間を狩り、生け捕りにしてじわじわと血液搾取する
人間なんてまるで家畜状態!(ポスター参照!)
 
研究途上の血液を使った人体実験シーン
血液不足のヴァンパイアの成れの果てなどの映像のグロいこと
それでも「本当にこれでいいのか?」と考える人たちが出てきて
何かを変えようとするところは、ヴァンパイアものSFには珍しいし斬新でした。
タイトルには、新しい時代への夜明けという意味合いを持たせてるんでしょうね。
なるほどでした。
 
イーサンのへたれなヴァンパイアぶりはぴったりだったし
サム・ニールの強欲ぶりもよかった。
人は愛し方を間違えてはいけないなぁと感じる作品でもありました。
面白かったですよ。
 
今のところ日本公開予定なし