しまんちゅシネマ

映画ノート

ゴモラ


2008年(イタリア)
監督:マッテオ・ガローネ
出演:Salvatore Cantalupo/Gianfelice Imparato/Maria Nazionale/Toni Servillo
■感想
カンヌ特集 9本目!
マーティン・スコセッシが監修し、2008年のカンヌ審査員特別グランプリ受賞した作品。
イタリアの巨大マフィアの実態と腐敗を描き出す問題作ですね。
 
マフィアと言っても登場人物の多くはピチピチのTシャツやアロハスーツに身を包むメタボよりの男たち。
『ゴッド・ファーザー』に登場するようなカッコいいスーツに身を包んだやつなんて殆ど出てこないんだから、イメージ狂うってもんです。

映画はイタリア最大のマフィア組織であるコモーラに関連する5つのエピソードを軸に
ドラッグをめぐるギャングの抗争・不法投棄などの組織の実態を暴きだします 
そこには美しい家族愛もなければ、ニヒルに決めたアル・パチーノもいない。
スコアと称し、殺人を繰り返すマフィアの実態
スコセッシはこれが今のイタリアのマフィアなんだと言いたかったんでしょうね。
 
マフィアに憧れ、ぱしりから始まり手柄を立てようといきまく若者2人の末路
不法投棄の実態に絶望し去っていく若者、対照的な彼らの最後が印象的でした。
 
wikiによると、本作の原作にあたる『死都ゴモラ』の作者ロベルト・サヴィアーノ
コモーラの実態を暴いたことでマフィアより殺人予告を受け、国外退去を余儀なくされたらしい。
また映画には指名手配中のマフィアも出演してたらしく、出演後に逮捕されるという珍事件も起きたとのこと。
どの人だったのかな^^;
 
ドラマティックを廃止したことでリアリティが引き立ちます。
組織の残虐さ、とどまることを知らぬ恐ろしさと、虚しさも感じるところ
スカヨハが思わぬところで登場するのも面白い(≧∀≦)
 
日本公開今のところ予定なし。