しまんちゅシネマ

映画ノート

ファンタスティックMr.FOX


2009年
監督:ウェス・アンダーソン
声の出演:ジョージ・クルーニー/メリル・ストリープ/ジェイソン・シュワルツマン/ビル・マーレイ
     
ジョジクル特集 1本目
■感想
さーて、熱い男ジョージ・クルーニー特集開始~。
・・え?  アニメやんけ ってですか?
はい、すみません。
 
でもこれ主人公のミスターフォックスの声がジョジクルなんですよ。
ご存知ウェス・アンダーソン初のアニメ作品
ストップモーション・ピクチャーでおりなす、動物たちのアドベンチャー活劇です。

主人公のミスター・フォックス(クルーニー)は妻と幸せに暮らす野生のキツネ。
ニワトリ泥棒を生業とするミスターは、ある日妻ファシリティ(メリル・ストリープ)とともに罠にかかってしまう。

檻の中で「妊娠してるの」と告げる妻・・・
それから2年後、
妻と息子のアッシュ(ジェイソン・シュワルツマン)と平和に暮らすミスター・フォックスは
穴を抜け、地上の家に暮らすことを夢見るようになります

「強欲な3人の地主の土地に近いからとやめとけ」という弁護士(ビル・マーレイ)の忠告を無視して
ついに丘の上の家に移り住むことを決めるのですが・・・

えーと動物が主人公ではあるけど、勿論これは人間に置き換えることの出来るお話。
より安全な暮らしをという妻の願いにしたがって、今では新聞のコラム二ストとして働く主人公。
でも強欲なご近所3農家の家には、目もくらむような美味しそうなものがいっぱい
かつてニワトリ泥棒でならした、野生の血が騒ぐというものです。

ま、泥棒なんて表現すると、それでいいのか?ってことになりそうだけど
あくまで自分の野心に正直に生きる男の姿としてみるのがよろしいかと。

やりたくもない仕事、それでも家族の平穏な暮らしのためと、自身の野望を置き去りにしてる
世の中のオヤジには、ことさら響くものがあるかもしれません。
 
できのいいいとこが同居することになり、孤独を感じる一人息子の成長物語など
家族一人ひとりの姿にも、普遍的な人間像を与えてるのも面白いところ。

なんたって楽しいのは、擬人化された動物たちが見せる野性の姿。
ついついクルーニーやメリルを重ねてみてるもんで
あんなことも、こんなこともしちゃうその姿にププと笑いが出ちゃいますねw
 
ドライな笑いを誘うその作風はウェス・アンダーソンらしいところでしょう。
あとやっぱり音楽がいいんだよね。
トマトメーターも93%という高評価。
アカデミーアニメ部門にもノミネートされ、話題になりました。

大人も子供の楽しめるアニメになってると思います。
ただ個人的には監督の作品は
役者が演じてこそ、味が出るのではないかなとも思うのだけど。