しまんちゅシネマ

映画ノート

オックスフォード連続殺人<未>


2008年
監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
出演:イライジャ・ウッド/ジョン・ハート/レオノール・ワトリング/ジム・カーター/ジュリー・コックス
【ストーリー】
世界的数学者のセルダム教授に憧れ、英国のオックスフォード大学に留学したアメリカ人青年マーティンは、セルダムの古い友人でもあるイーグルトン夫人の家に下宿することに。ある時、下宿先に戻ってきた彼は、夫人のもとを訪ねてきたセルダムと出会う。一緒に夫人の部屋へ向かった2人は、そこで夫人の他殺体を発見してしまう。(allcinemaより)
     
■感想
『マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾』のスペイン人監督アレックス・デ・ラ・イグレシア
ギジェルモ・マルティネスの原作を映画化したミステリーです。

こちらでは今日から公開ですが、その週末公開のマイナーな作品を放送してくれる
HDネットチャンネルで視聴しました。
でも、これ日本では既にDVDスルーになってたんですね。

主人公の留学生マーティンにイライジャ・ウッド
世界的な天才数学者セルダムにジョン・ハート・・・筑紫さんに見えました^^;
 
マーティンの下宿先の老婦人の他殺死体を発見した二人の周辺で、殺人事件が立て続けに起こり
教授のもとには意味深な記号を記すメモが届いたことから、二人は協力して犯人探しを始めることに。
 
この映画の面白いのは、まず数学の記号が事件解決の鍵とする知的要素を感じるものであること。
だからと言って、数学苦手な人間が置いてけぼりを食らうという類のものではなく
登場人物の誰もに動機があるという見せ方に
犯人は?その目的は?と推理を働かせる面白さがありました。
「これは後から絶対何かに関係してくるな」と想像力を刺激する伏線の張り方もよし。
 
ただ、本当に数学記号から殺人事件を解明するというところを期待する人には
なーーんだって感じかもしれません(笑)
あるいは登場人物が誰も完全ではないところに、居心地の悪さを感じる人もいるかもしれしれません。
 
でも、個人的には 殺人事件に絡むのは「うらみ」や「利害関係」だけではなく
人の心に潜む驕りが引き金になることもあるという点が面白かったし
事件の解明が意外にも苦い後味を残したところもユニークでよかった。
 
イライジャは知的な推理を繰り広げる数学青年が意外にも嵌ってました。
彼はこの映画でベッドシーンまで披露してますが
・・・大人になったんですね。
って、どんな締め方やねん(笑)