しまんちゅシネマ

映画ノート

レポゼッション・メン


2010年(米)
監督:ミゲル・サポチニク
出演:ジュード・ロウ/フォレスト・ウィッテカー/リーヴ・シュレイバー/アリシー・ブラガ/カリス・ファン・ハウテン/チャンドラー・カンタベリー
【ストーリー】
人工臓器の進歩で延命が可能となった近未来。しかし、人工臓器は高額なため、人々は製造元のユニオン社が用意する高利のローンを組まなければならなかった。そしてひとたび滞納すれば、ユニオン社が送り込む回収人“レポメン”によって、否応なしに人工臓器を回収される非情な現実が待っていた……。(Allcinemaより)

眺めのいい男特集 1本目! ジュード・ロウ\(^O^)/
■感想
さて、早速特集開始。やっぱり1本目はジュードいっときますねw 
その昔、科学の発達を描くフューチャーワールドに胸躍らせたであろう近未来SFも
今では暗い未来を予見するものが主流になってきたよね。
これなんかも、その系統。
 
医学の発達は、人工臓器の実用を可能にしたけど
これがなかなか高額で、患者は高利のローンを組まなきゃいけない。
ローンを用意するのも製造元企業ユニオン社。
しかも払いが滞るや、ユニオン社は容赦なく臓器を回収する
その任務に当たるのがレポゼッション(取り返し)専門のレポゼッション・マン
通称レポマンで、我らがジュードがそのエキスパートってことなのよねぇ。
 

とにかくその作業の非情なこと
無断で家宅侵入するし、トイレに入っていようが、これからムフフを楽しもうとしてようが
そんなの知ったこっちゃない。
腹掻っ切って臓器を回収。その後患者が死のうがそんなの知らね。

そんな無茶苦茶な、と思うのだけど
それが合法と言うところがミソ

法律を作るのも人間
合法という名の元に、非人道的なことをしちゃってませんかぁ?という
シニカルな視線を感じるところです。
 
映画の中で印象的だったのは
静かに回収を受け入れる黒人ミュージシャン
彼の回収に当たったジュードが、機械操作のミスから
自ら人工臓器が必要な身体になっちゃう。
そこで初めて彼はレポマンとしての生き方を恥じるようになります。
この黒人ミュージシャンは神のような存在として描かれていたのかも。
 
医学の発達に伴う倫理性、限りない人間の欲望
法という名に隠された非人道性など、さまざまなメッセージを感じる作品でしたが
非情に暴れまわるジュードを見るのは、それはそれで楽しかったし
死にかけのゾンビ風熱演も微笑ましかったw
 
後半はちょっと眠くなったりして^^; ストーリー運びがうまい作品ではなかったかもだけど
ジュードを堪能できて満足でした。
 
私たちの未来に楽園はあるのか・・
ジュードの未来に髪はあるのか・・・ (o_ _)o)) ペコ