しまんちゅシネマ

映画ノート

メッセージ そして、愛が残る


 
2008年(ドイツ/フランス/カナダ)
監督:ジル・ブルドス
出演:ロマン・デュリスジョン・マルコヴィッチエヴァンジェリン・リリー/リース・トンプソン/グレンダ・ブラガンザ/サリー・テイラー=イシャーウッド
【ストーリー】
ニューヨークの敏腕弁護士のネイサンは、ある悲劇が原因で心を閉ざしてしまい、愛する妻子とも離れて暮らしていた。そんな彼の前に、ジョセフ・ケイという医師が現われた。自分は人の死期が分かるという彼に疑いの眼差しを向けるネイサンだったが、やがてその言葉を信じざるを得なくなる。そして、自分の死も近いことを受入れ、愛する妻子との絆を取り戻したいと願うのだが…。

■感想
フランスでベストセラーとなったギョーム・ミュッソの同名小説の映画化です。
 
主人公のネイサン(ロマン・デュリス)は冷徹な凄腕弁護士。
あることをきっかけに心を閉ざし、妻と娘とも離れてニューヨークでひとり暮らしていたのです。
そんなネイサンの前に謎の医者、ケイ(ジョン・マルコヴィッチ)が現れます。
 
マルコヴィッチ演じる医師は、人の死を予期できる不思議な能力を持ってるんですが
医学的な診断で、、というのではなく、死が近づいた人が発する白い光が見えるというもの。
自らをメッセンジャーと自覚する彼が伝えたかったものとは・・。
 
宗教的なものもあるかもしれないけど
日本ではあまり死後の世界について語ることはないですね。
死んだ後にどうなるのか、それが分からないから死は恐ろしいし
「無」への虚しさも感じてしまいます。
 
でも人には平等に死は訪れ、私たちはそれを受け入れなければならない
愛するものとの別れは悲しいけれど
生きてきたことの幸せを感じられない死はもっと辛い
 
医師との出会いにより、最初は戸惑い怒り、拒絶しながらも
変わっていく主人公を通して
私たちは、愛する者の死を受容することや、よりよく生きることの大切さを学んでいくことになります。

映画は予告された者の死を映し出すため、緊張感が途絶えません。
しかし時折挟まれる詩的な映像は美しく、まるでそこは天国なのかと錯覚するほど。
 
テーマとしてはありがちですが、スピリチュアルな要素で
かつサスペンスな作りになっている所が面白く、全く飽きません。
運命を感じるラストは意外な展開でもありますが
穏やかな感動に包まれました。美しい!

 
9/25~の公開です
お薦め!
 
 
 





 
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