しまんちゅシネマ

映画ノート

ザ・ファイター


2010年(米)
監督:デヴィッド・O・ラッセ
出演:マーク・ウォールバーグクリスチャン・ベイルエイミー・アダムスメリッサ・レオ

 
■感想
プレオスカー特集 11本目
クリスチャン・ベイル助演男優賞の期待がかかる『ザ・ファイター』観て来ました。
ベイルが助演で、主演は誰かというとマーク・ウォルバーグです。
マークが演じるのは、実在のアイルランド系ボクサー、ミッキー・ウォード
そのトレーナーを務めたのがベイル演じる片親違いの兄デッキー・エクランド。
 
貧しい家庭に生まれた二人が、数々の苦難を乗り越え、
ボクサーとして華を咲かせるサクセスストーリーであると同時に
家族の絆を取り戻していく姿を描く、感動のヒューマンドラマでもありました。
 
ウォードと同じボストン生まれのマークは製作にも関わる力の入れよう。
ディッキー役には当初マット・デイモンが予定されてたようだけど
彼にはコカイン中毒者は似合わない気がする(^-^;)

クリスチャン・ベイルもやっぱり凄い役者だわさ
バットマンの時の高貴なイメージとは180度違う
コカイン中毒のちんぴら(しかも後頭部ハゲ)ディッキーを
得意の痩せ技で「あんた誰?」状態に演じきってるんですもんね。
ハイでふわふわ、目がイッちゃってる中毒者から、
更正後の、ちょっぴり落ち着きを取り戻した姿の演じわけも流石
 
何が彼らの障害となったかというと、まずは貧しさってことになるんだけど
まぁ、お母さん子供作りすぎだよねw
家には行かず後家的な姉妹たちがわんさか(多分7人)
その家を仕切るのがメリッサ・レオ演じるママ。
フローズン・リバー』と同じく貧しい家の主婦を演じるわけだけど
これまたまるで違うはすっぱイケイケぶり。
ファッションにも笑ってしまうところだけど、情の深い肝っ玉母さんで可愛い。

彼女にも助演女優賞の期待がかかりますね。
ミッキーの恋人にエイミー・アダムス
ミッキーの再起を支えますが、彼女もまたコンプレックスを抱える女性
その存在が、ミッキーの家族の絆を揺るがすのですが・・・
 
なんだかやで、これは家族ドラマなんだわと思い始めた後半
ようやく迫力のボクシング・シーンを見ることができました。
身体能力の高さを見せ付ける、マーク・ウォルバーグの闘いぶりも見もの。
自分の夢を兄弟に託す、落ちこぼれディッキーの切な思いが印象的で
最後はスポーツものらしい感動も味わえます。
 
監督は先日『アメリカの災難』をチェックしたデヴィッド・O・ラッセ
G・G賞では主要エイミー・アダムス含む 主要4人が俳優賞にノミネート
監督自身も監督賞ノミネート
作品もドラマ部門の作品賞にノミネートされてます。
いい演技を引き出すのはいい演出があってのことでしょう。
 
日本公開は今のところ未定です。