しまんちゅシネマ

映画ノート

トゥルー・グリット


 
2010年(米)
監督:ジョエル・コーエンイーサン・コーエン
出演:ジェフ・ブリッジスマット・デイモンジョシュ・ブローリンバリー・ペッパーヘイリー・スタインフェルド

 
■感想
プレオスカー特集 12本目
ジョン・ウェイン主演のウィスタン『勇気ある追跡』をコーエン兄弟がリメイクした作品
作品賞 主演男優賞 助演女優賞などにノミネートの期待がかかります
 
父親を殺された14歳の少女マティ・ロス(ヘイリー・スタインフェルド)は父の復讐を誓い、
粗野だが腕のいいベテラン保安官ルースター(ジェフ・ブリッジス)を雇う。
別の殺人で犯人を追っていたテキサス・レンジャー(マット・デイモン)も加わり、
犯人(ジョシュ・ブローリン)追跡の旅が始まる。
 
ジョン・ウェインが演じた役をジェフ・ブリッジス?なんか雰囲気違いそう~と思ったけど
案の定全然違います。
オリジナルの保安官も大酒のみの設定だったけど、ジェフのはまさにアル中の域(笑)
きったない服を着てホームレス状態、しかもモゴモゴ喋るから台詞聞き取れません( ̄▽ ̄;)
ま、それは私の問題だけど、でも面白かった!
 
 
もうね~、これは絶対にオリジナルを一緒に観ることをお勧めします。
というのは、今日劇場鑑賞したあとに、たまたまテレビで放送してくれたオリジナルを観て
コーエン流の味付けにあらためて面白さを見出すことになったから。
 
これ予告観るだけでは気づかないかもだけど、あいかわらずシニカル&ブラックな笑いが満載でね。
加えて、オリジナルのあのシーンも、
コーエンの手にかかるとがこんな風になるんや~とその遊び心に感動w
たとえば絞首刑のシーンも笑えるし、
ルースターの粗雑さを表す囚人に蹴りを入れるシーンの代わりがあれだったのねと
改めてニヤりだし。
落馬して、大きな岩に顔面ブチャ!とかねw 
たまにグロさにうひゃ!っとなるけど らしいらしい♪

オリジナルでは20歳だったマティ、今回は14歳という設定だけど
マティを演じたヘイリーちゃんが驚くほどしっかりしてて上手いのね。
臭そうなジェフと一緒によく頑張ったなぁと思うけど(あ、臭くないかなw)
二人の関係もよりドラマティックに感じた。
 
オリジナルの最後は、独り者のルースターの行く末を心配するマティが
父のお墓の隣に眠って欲しいと言い
ルースターが「それは家族の墓、太った年寄りをたまに訪ねてきてくれ」的な台詞でフィナーレなのだけど
コーエン版のラストはそのシーンを思うとより感慨深く、
オリジナルの颯爽としたシーンにばかにジーンとしちゃった。
 
日本公開は3/18~