しまんちゅシネマ

映画ノート

キス/Kisses (原題)


2008年(アイルランド
監督:ランス・デイリー
出演:ケリー・オニール/シェーン・カリー/ポール・ロウ/キャシー・マローン
    
■感想
ロマンス大会8本目!
今日はロマンスと呼ぶには幼すぎるのだけど、ほのかな恋の訪れを描くアイルランドの作品
本年度のインディペンデント・スピリット賞 外国作品にノミネートされています。。
 

主人公はアイルランドに暮らすディランとカイリーという11歳くらいの子供たち。
日々父の暴力におびえるディランは、ある日父の怒りを買い、
隣に住む11歳の女の子カイリーの助けを得て、命からがら家から逃走。
兄を頼るため、二人はダブリンを目指します。
 
不安と開放感とを感じながら、二人の冒険が始まるのだけど
面白いのは家での様子はモノクロで描かれ、徐々にシーンが色づいてくること。
ダブリンの街についた頃には、すっかり総天然色♪
それは二人の浮かれた心を象徴するようでもあるんだけど
夜のダブリンはそんな甘いもんじゃおまへんでー。(なんで関西弁・・)
さて二人の運命は といった作品です。
 
さまざまな危機を乗り越え、絆を深めていく二人のアドベンチャージャーニー。
とは言え、台詞も少なく、疾走感と浮遊感を駆使したアートな雰囲気をかもすんですね。
男の子のディランという名前なのがキーになって、BGMもボブ・ディラン
 
無人の夜の公園のスケートリンクで遊ぶ姿は、『エターナル・サンシャイン』を思い出しました。
この年代って、女の子の方がうんとおませさんよね。
気が強くてしっかりもののカイリーを演じる女の子が可愛いのです。
二人の意外にも濃厚なキスには、おばちゃんびっくりしたわぁw
こら、もうやめなさい。みたいな(笑)
 
ほっとさせられるラストシーンは、とても爽やか。
何も変わってないようで、きっと何かが変わってる。
怖いものにおびえるだけでなく、その正体と向き合うことも必要かも。
そんなことを感じさせてくれます。
 
窓から脱出するシーンや悪者を追うシーンでびっくりするほどの
アクションも見れたり、意外性が面白い作品でもあったなぁ。
 
トレーラー貼っときますね