しまんちゅシネマ

映画ノート

ブルーバレンタイン



2010年(米)
監督:デレク・シアンフランス
出演:ライアン・ゴズリングミシェル・ウィリアムズ/フェイス・ワディッカ/マイク・ヴォーゲル
■感想
ロマンス大会10本目 
皆さんバレンタインデイの今日、いかがお過ごしですか?
日本では女性から男性にチョコを贈ったり、愛を告白する日ってなことになってますが
世界的にはそうではないようですね。
こちらは、恋人に限らず、親しい人、大切な人にキャンディ(こちらでいうところのキャンディはチョコレートも含みます)などを贈る日で どちらかというと男性からプレゼントすることの方が多いみたい。
スーパーはやはりチョコでいっぱい。
今日も大学生くらいの男の子二人が、チョコをいっぱい買い込んでましたよ。
 
さて、ロマンス大会の最終日はバレンタインデイ当日とあって、
ロマンティックに締めようと本作をチョイスしたのだけど、これちょっとミスったなw
というのも、これは、破局を描くお話だから。
 
結婚して7年
高校中退、さして専門的な技術があるでもないまま結婚し、
今はペンキ塗りの仕事をしている夫ディーン(ライアン・ゴスリング)。
負い目からか酒に浸る彼に、夫の可能性を信じ続けてきた妻シンディ(ミシェル・ウィリアムズ)も我慢の限界・・

夫婦の終焉を迎えつつある現在に、7年前の出会いの頃シーンを交錯させるつくりです。
20台の7年の違いを演じ分けるって難しいと思うのだけど
ミシェル・ウィリアムズは幸せな過去と、生活に疲れた現在をひっつめ髪で別人のように演じ分けてます。
ライアンは頭部の後退具合で見分けは簡単(笑)
 
過去のシーンにシンディがディーンのウクレレと歌にあわせてタップダンスを踊るシーンがあるのだけど
このミシェルが可愛くてね~。
なんともいえないほど幸せな気分になるのですよ。
 
夫婦の終焉って、幸せな時には気づかなかったほころびが、少しずつ口を広げて、
そこから大切なものがサラサラとこぼれてしまうようなものかもしれないですね。
 
監督はドキュメンタリーの出身のようで、本作もドキュメンタリーっぽさがありました。
ってか、写真見ると禿げライアンによく似てるんですよね。
この物語って、監督の自伝とかなのかな?
 
過激な性描写のため17歳以上の視聴制限がついたところ、
掛け合ってどうにかR指定に持っていったとのことだけど
そんな、たいした描写ではなかったです。
 
あと、間違ってもハッピーなバレンタイン作品ではないですからそのつもりで。
隣のおばちゃんなんて、終わった瞬間私の方を向いて
「こんな映画期待してなかったわ」と言ってました。
実は私も二人の関係をいつか修復に向かうのだろうと思っていたので、ちょっとびっくり。
 
終わってもすぐに席を立たないでね。
幸せな二人の様子を見せるエンドロールが最高。
それだけにでジワジワ切なさが募る作品でした。
ミシェル・ウィリアムズはこの演技でアカデミー主演女優賞にノミネートされています。
 
日本公開は4月