しまんちゅシネマ

映画ノート

オーケストラ!


Cinema de しりとり 17回目 【お】

今日は『スコルピオ』から繋がって、「お」で始まる映画
元・天才指揮者が、昔の仲間を集め、オーケストラを結成するさまを描く感動作『オーケストラ!』
やっと観ました~。
,
オーケストラ! (2009)フランス
監督:ラデュ・ミヘイレアニュ
出演:アレクセイ・グシュコブ/ドミトリー・ナザロフ/メラニー・ロラン/フランソワ・ベルレアン
ミュウ=ミュウ/バレリー・バリノフ   
 
■感想
ラストのオーケストラ演奏シーンが最高!という感想を多く目にして、
うんうん、音楽の力は大きいものね、と単純に考えてたんだけど
いい意味で予想を裏切る感動がありました。
 
アンドレイ(アレクセイ・グシュコブ)は、ロシアのボリショイ交響楽団で、劇場清掃員として働く男。
しかし、彼はその昔、ボリショイ交響楽団を率いる天才指揮者だった。
ある日の仕事中、パリの劇場から届いた出演依頼のファックスを目にしたアンドレイは
昔の仲間を集め、オーケストラを結成し、ボリショイ代表としてパリ公演を実現することを思い尽きます。
 
まぁ、それって詐欺ですよね。
仲間集めの様子も、何気に可笑しくて、というかうるさくてw
映画の前半はコメディっぽく展開するんだなぁ。
そのあたり、個人的に少々うざく感じたりもした。
 
でも、アンドレイが楽団を追われたのは、ロシアのユダヤ人排斥に関連していることが分かり、
徐々に、彼の楽団再結成への思いの強さを知ることになるんですね。
 
彼が演奏曲にチャイコフスキーを選び、
ソロ・ヴァイオリニストに、アンヌ=マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)を選んだ理由が
演奏の中、アンドレイの回想の形で分かってくるのだけど、これがたまらない。
 

30年もブランクがあって、練習もなしにそんな演奏無理だろうという突っ込みはやめます。
アンドレイやメンバー、彼らを取り巻く人々の思いが詰め込まれた
ラストの演奏には、言葉にならない感動があったし、
民族排斥の愚かさ、罪深さなど、社会派な問題を
崇高な芸術としての音楽を媒体に描く手腕にも拍手。
ラデュ・ミヘイレアニュ監督の他の作品にも注目したいです。
 

メラニー・ロランちゃんは、実際どのくらいヴァイオリンを弾ける人なんだろう。
違和感なくオーケストラに溶け込む演奏振りには感心した。
何より美しいわねぇ。
演奏終了後の彼女の涙には、大役をやり終えた素の安堵も感じられ、つられて泣いちゃったよ。
終わり方もよかったです。
 

次は「」から始まる映画です。 (*・ε・*) ラ~♪

にほんブログ村 ランキングに参加してます
良かったらここ↓(バナー)をクリックしてください ありがとう!
 イメージ 2