しまんちゅシネマ

映画ノート

ブラッド・シンプル


大映画祭特集 3本目
今日はサンダンス映画祭、栄えある第一回グランプリ作品
ご存知、コーエン兄弟デビュー作となる『ブラッド・シンプル』です。
 
ブラッド・シンプル (1985)アメリ
監督:ジョエル・コーエンイーサン・コーエン
出演:ジョン・ゲッツフランシス・マクドーマンド/ダン・ヘダヤ/サム=アート・ウィリアムズ/M・エメット・ウォルシュ
 
この作品、1999年に監督自身の手で、再編集したということで
今回私が観たのは、多分そっち
ってことは、邦題としては『ブラッド・シンプル ザ・スリラー』と表記すべきなのかな。
ま、いいや。

 
バーの主人(ダン・ヘダヤ)は、
妻アビー(フランシス・マクドーマンド)と従業員レイ(ジョン・ゲッツ)の浮気を知り、
怒りに任せ、私立探偵(M・エメット・ウォルシュ)に二人の殺人を依頼しちゃったから、さぁ大変!
 
テキサスの田舎町を舞台に繰り広げられる、ハードボイルなノワールとも言われる本作は、
私立探偵の裏切りに始まり、登場人物それぞれの勘違いから
とんでもない事態に発展するところが、なんともコーエンらしい一本でした。
 

レイ役のダン・ヘダヤが、アビーの尻拭いをしようと奔走する姿は哀れだけど
ブラックで笑える。
でもって、彼無口なのね。も少し状況説明すればいいのに、「愛してるよ」くらいしか言わないから
アビーは何がなんだかわからないまま、恐怖にさらされる。
終盤の私立探偵とアビーの攻防は、『シャイニング』を彷彿とさせますね。
闇と光の使い方が絶品で、これがスリラーを守り立てる守り立てる。
見えないところから、いきなり襲撃されるほど、怖いものはないわなぁ。
 
スリリングな描写も満載だけど、そこはコーエン
シニカルなユーモアもたっぷり
そもそも、私立探偵が、現場にライターを忘れたことが
ことを最悪にしちゃったわけですが
そのライターの行方にも笑えるよね。
 
ラストシーンは、どう解釈すればよかったのかな?
私立探偵が、死の間際に見て、恐怖に顔を強張らせたもの・・
こ、怖かったのか?(^~^;)
彼の視線からは、とてつもなく大きな銃口にでも見えたのかな?
全て、勘違いですよ~という、映画の締めくくりに笑うよね。
こんなオッサン近所にいそうだしw
 
デビュー作から、コーエン節炸裂! 怖くて楽しかった~!!
 
 
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