しまんちゅシネマ

映画ノート

ハッピー・ゴー・ラッキー


大映画祭特集 9本目
ベルリン映画祭関連2本目は、マイク・リー監督・脚本のブリティッシュコメディ『ハッピー・ゴー・ラッキー』
サリー・ホーキンスが女優賞である銀熊賞を獲得しています。
ハッピー・ゴー・ラッキー(2007)イギリス
監督・脚本:マイク・リー
出演:サリー・ホーキンスエディ・マーサン/エリオット・コーワン/シルヴェストラ・ル・トゥーゼル
 
これも大映画祭週間の上映作品です。
マイク・リー監督作品って、登場人物に共感できず、苦手という意識があって
なかなか手が伸びないでいました。
今回も、サリー・ホーキンス演じるヒロインの突拍子もない明るさに
最初のほうは、やっぱりダメかも~と思っちゃったんだけどね。
それでも途中から彼女を見る目が変わってきたのは
能天気なだけでない観察眼に「おや?」っと思ったから。
 

30歳独身、小学校教諭
ポピーは自分も幸せでいたいけど、
みんなにも幸せでいて欲しいと願うようなポジティブな女性。

彼女は人を観察するのに長けていて、必要な人には手を貸してあげたいと思っている。
でも、その思いが効果的に働くこともあれば、空回りすることもある。
映画は、そんなヒロインの日常をユーモアを交え描きます。
サリー・ホーキンスは、難しい役をよく演じたなぁと感心。
観察眼と好奇心は凄いけど、楽観的なところもあって
自分が笑顔でいることで、人にも元気を与えられると思っている。
でもその半分は 人からは認められないこともありそうで、ちと痛い。
そんなタイプの女性、私の周りにはいそうでいないですもん。
 
ヒロインのキャラを受け入れられるかどうかで
好みが分かれそうな気もするけど
彼女が頑張ってるというのは伝わるし
ヒロインはじめ、登場人物を優しい視線で見つめた作風に
最後は穏やかさを感じました。
 

共演に、『アリス・クリードの失踪』のエディ・マーサン
ヒロインに車の運転を教える指導員ですが、これがかなり複雑なキャラクター。
それゆえヒロインが彼に興味を示すことになるのですが、
それが適度な緊張を呼ぶことになり、映画を引き締めてくれました。
マーサン グっジョブ!!