しまんちゅシネマ

映画ノート

ヘルプ ~心がつなぐストーリー~


今日は全米公開中の『ザ・ヘルプ(原題)』を。
2009年に出版されベストセラーとなったキャサリン・ストケットの同名小説を映画化
60年代前期のミシシッピーを舞台に、南部に生きる女たちの姿を描くコメディドラマです。
 
ヘルプ ~心がつなぐストーリー~(2011)アメリ
 
大学を卒業した作家志望のスキーター(エマ・ストーン)は、地元ジャクソンに戻り新聞社に就職
「女性の仕事」についてのコラムをまかされることになった。
思い出すのは、幼い自分を可愛がってくれた黒人メイドのこと。
スキーターは親友の家で働くメイドのエイブリン(ヴィオラ・デイヴィス)にインタビューを試みるうち
メイドたちの待遇の酷さを知ることになり、その実態と本音を綴る暴露本「ザ・ヘルプを出版することに。
そのことは、南部の社会に大きな波紋を投げかけることになるのだが・・。というお話。
 
奴隷制度が終わった後も、ミシシッピーをはじめ60年代の南部地域では
水のみ場もトイレも黒人用、白人用と分けられるなど
黒人への差別は当たり前のように残っているというのは
映画『ミシシッピー・バーニング』などでも描かれてました。
 
でも、メイドが勤め先の家のトイレを使うことさえ許されない実情など、知る由もなかった。
本作は、当時のハリウッド作品では描かれない、黒人メイドたちの実態を
メイドの本音を交えユーモラスに描いているところが面白いんですね。
大活躍なのが、メイドのミニーを演じるオクタビア・スペンサー
ハリウッドで最も面白い女優25人( Entertainment Weekly) に選ばれるほど、面白さはお墨付きで
雇い主の白人女性ブライス・ダラス・ハワードとの攻防は見ものです。
スペンサーは原作者のストケットと監督のテイラーの幼馴染なのだとか。
 

エイブリンを演じたヴィオラ・デイヴィス
年齢不詳の暗い演技がうまいですね。
厳しい雇用環境にあっても、白人の子供に人として
精一杯の愛情を注ぐエイブリンの姿にも感動なんですよね。 二度目のオスカーノミネートもあるかも。
 

主演のエマ・ストーンは、『ゾンビランド』での姿がおなじみでしょうか。
昨年は『イージーA』でゴールデングローブ主演女優賞にノミネートされているし
等身大の演技に好感が持てます。期待の若手ですね。
ブライス・ダラス・ハワードの憎たらしい演技も似合いすぎ。新境地開拓ですねw
その母親を演じるシシー・スペイシクの、娘とは正反対な役どころに
『ロング・ウォーク・ホーム』(未見だけど)との繋がりを感じるところです。
 
オスカーに絡むには、公開が早すぎると思うところだけど
ロングランになりそうな予感だし、注目ですね。
 
登場人物たちの勇気と希望に拍手。
笑いあり涙ありの感動作でした。これは日本公開あるでしょう。(期待を込めて)
 

 
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