しまんちゅシネマ

映画ノート

小説家を見つけたら


ビバ!敬老!!!

今日のご老人(失礼w)は、もとジェームズ・ボンド。おん歳81歳のショーン・コネリーです。
ボンドさまの作品として選んだのは、ガス・ヴァン・サント監督作品『小説家を見つけたら
小説家を見つけたら(2000) アメリ
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ショーン・コネリー/ロブ・ブラウン/F・マーレイ・エイブラハム/アンナ・パキン
 

 
本作は世捨て人となった幻の小説家と少年の心の交流を描く物語ですね。
ショーン・コネリーが演じるのは、ブロンクスのアパートで隠遁生活を送る小説ウィリアム・フォレスター
40年間アパートを出たことがないというからビックリ。引きこもり長すぎ。
そんなウィリアムと、ひょんなことから交流することになるジャマールは、バスケットボールを愛す16歳の少年。
ガス・ヴァン・サント作品で、黒人少年を起用するのは意外な気がするけど
ゲイであることのマイノリティを主題にすることの多い監督にとって
人種差別を盛り込むことは不思議ではないかもですね。


老小説家は少年に文章を教え、二人は交流を深めていきます。
文章だけでなく、女の子を落とすコツを教えたり
その様子は、大ベテランと新人俳優との師弟関係にも重なるようで楽しい。
二人の交流はいつしか互いを信頼するものになっていく
ジャマールを寡黙ながら、主張すべきはちゃんと主張する少年に描いていることも
かたくなな老人の心を開くのに説得力がありました。
 
クライマックスのショーンの朗読は、もう少し迫力があっても良かったんだけど
ちょっと息切れ気味だった、あれは演技?それとも体力的なものかしら。
とはいえ、二人が、それぞれの中に作っていた壁を取り除き
無理だと諦めかけていた夢を追い、封印していたに思いを解き放つ。
ラストに向けての疾走感が心地よいです。
人生には、大切な人との出会いがあるよなぁとしみじみ。
 
ウィリアムがスコットランドの出身というのも、ショーン自身に重なりますね。
 
ラストに流れるのは、大好きな「オーバー・ザ・レインボウ
この曲は、色んな映画に使われてるけど
この映画で使われてるバージョンが大好きなんですよ。
今回初めてyoutubeで検索して、歌ってるのがハワイの伝説的シンガー
イスラエル・カマカウィオ・オレだと知ったので、動画貼っときますね。
残念ながら肥満がもとで38歳の若さでお亡くなりになってます。