しまんちゅシネマ

映画ノート

クラウド9(原題)


ビバ!敬老!!!

今日は高齢者同士の恋と長年連れ添った夫婦の転機を描くドイツの作品『Cloud 9(英題)』。
監督のアンドレアス・ドレーゼンカンヌ映画祭「ある視点」の部門賞を受賞
主演のウルスラ・ヴェルナーが、ヨーロッパ映画賞女優賞ノミネートババリア映画賞女優賞受賞しています。
Cloud 9(英題)(2008) ドイツ
監督:アンドレアス・ドレーゼン
出演:ウルスラ・ヴェルナー/Horst Rehberg/Horst Westphal
 

ヒロイン インゲ(ウルスラ・ヴェルナー)は、自宅のベッドルームで補正の仕事をする67歳の主婦。
ある日彼女は、補正を頼まれたカールさんのところに出来上がったズボンを届けに行くんだけど
二人はいきなり恋に落ち、ベッドインしちゃうんですね。
 

でもインゲには30年連れ添った夫がいて
週末には二人で行き先のない列車の旅を楽しむのが趣味の 平和な暮らし。
性生活だって健在です。
ところがインゲは、自分の気持ちに正直でありたいと、夫に不倫を告白するんですね。
寝耳に水の夫は、怒り、嘆き、自分に落ち度があったのかと問いただす。
それでもインゲはカールじいちゃんが好き。
さて、映画が迎える結末とは・・・。
 
 
私ね、このくらいの年齢の方が、こんな風にべッドをともにするってことに
まずプチショックを受けたんですよね。
こういうのはアメリカの映画ではおそらくタブーなんでしょうけど
実際67歳って微妙で、歳とっていきなり性欲がなくなるわけではないよなぁと
変なリアリティに感心したりして。
 
映画は、高齢者の恋をみずみずしく描く一方で
周囲への影響など、派生する問題点も真っ向から描いていて
コンパクトながら、大きな印象を残しました。
 
疲れた主婦の顔から、恋する乙女の初々しさ
葛藤する主婦を演じきったヒロインの演技は見ものです。
お風呂でひとりHしたり、そのサービスぶりはキャシー・ベイツどころじゃないw
 
ちなみにタイトルのクラウド9というのは、最高の幸せとか意気揚々といった意味があるようです。
 
トマトメーター90%
ヨーロッパの映画祭でも色んな賞をとってる作品だけど
日本ではまだ上陸情報がないのが残念です。