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映画ノート

裏切りのサーカス


 
ジョン・ル・カレのスパイ小説を『ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソンが監督
主演のゲイリー・オールドマンがオスカーノミネートを果たしたスパイスリラーです。
 
裏切りのサーカス(2011) アメリ
監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:ゲイリー・オールドマンマーク・ストロングコリン・ファーストビー・ジョーンズトム・ハーディ
キアラン・ハインズジョン・ハート
 
冷戦中の1970年代初期。
イギリスの諜報機関サーカスを引退したジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に、特命が下る。
それは、長年にわたってソビエトに通じる裏切り者=2重スパイを探し出せというものだった。
 

原題は『Tinker Tailor Soldier Spy
これはイギリスの数え歌の一節らしく、実際には
Tinker, Tailor,Soldier, Sailor,Rich Man, Poor Man,Beggar Man, Thief.と続きます。
映画の中では、ミッションのミスで引責辞任することになる元司令塔のコントロールジョン・ハート)が
独自の調査でめぼしをつけた裏切り者候補5人を、
それぞれTinker、Tailor、Soldier、Poor Man、Spyと呼んでいたんですね。
さて、スマイリー(オールドマン)は、任務を遂行することができるのか、、というお話し。
 
 
これね、スパイものと言っても、
スマイリーが過去のデータを洗い、モグラ(裏切り者)を探し出そうというお話でして
派手なアクションはないし、スパイグッズや、セクシーなボンドガールも出てきません。
だから、はっきり言って地味なのね。
でもって、私にはちと手ごわかった(>v<)
 
まずこれ、時間軸が交差して、状況把握が難しいんだわ。
冒頭で死んだと思った人が、その後も登場するから
てっきり、過去のことかと思ったら、その後だったりしてね。
 
それでも、70年代のアンニュイなムードの中、静かな緊張感が漂うのと
役者の演技が秀逸なのもあって、、これが不思議と飽きさせません。
音楽がいいのも、流石に『ぼくエリ』のアルフレッドソン監督。
 
出演者の中では、英国スパイらしい気品があり、
物静かなのに威厳があるスマイリーを演じたゲイリー・オールドマンが渋い。
実年齢より上の老人を演じるのって、今年の流行でしょうかね。
 

マーク・スロトングコリン・ファース初め、実力派のイギリス人俳優が脇を固める中
個人的に嬉しかったのは、『ウォリアー』以来お気に入りのトム・ハーディですなぁ。
張っていた先で、暴行を受けていたロシア女にうつつを抜かすという役どころ
本来この役はマイケル・ファスベンダーが演じるはずだったらしい。うん、ファスベンダーが正解だったかもw
でも、トム・ハーディはスパイらしくないところが逆に新鮮で、印象に残ります。
見た目とのギャップに弱い私は、またしても彼の涙にやられたのよねぇw
 
謎が残ったのは、最後のシーン。 あれは、愛によるものですか?
途中の視線だけでそれを想像させると言うのも、かなり無茶振りではあるけど
そういうのを、全部理解しながら観ることが出来
バラバラのピースを完成させることが出来たなら、これは面白い作品になるでしょうね。
 
個人的にはもっとヒントくださいって感じ
DVD出たら見直します(^~^;)
 
案の定、評価はかなり割れてます。
日本公開は4月。 挑戦しちゃって~。
 
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  さんきゅ