しまんちゅシネマ

映画ノート

スーパーマンが恋した肖像画の君『ある日どこかで』

美しい女性が出てくる映画と聞かれると真っ先にこの作品を挙げます。
 リチャード・マシスンSF小説の映画化で
スーパーマンことクリストファー・リーヴ主演の時空間ロマンス『ある日どこかで
元ボンドガールのジェーン・シーモアが美しすぎる!!

ある日どこかで
1980年(アメリカ)
原題:Somewhere in Time
監督:


グランドホテルのロビーに飾られている美しい女性の肖像画に魅せられたリチャード(リーヴ)。
女性の名はエリーズ。60年前にホテルの劇場で人気を博した女優だが、
彼女は8年前に亡くなっていた。




毎日、毎日その肖像画をみつめるリチャードの顔が
次第に恋する男の顔に変っていく。
彼女に逢いたい!!そしてついに60年の時間を超え、
リチャードはエリーズ(シーモア)に逢いに行くのです。

タイムトラベルの手段は正直ありえないし
パラドックス的に、辻褄の合わないことも出てくる。
でも、そんなことどうでもいいと思ってしまう。それほど魅力的な作品です。

まずは、時間軸を三段階にすることで、2人が離れている時間の長さと
運命が強調されるという作りが秀逸。
運命に引き寄せられる恋の行方が気になるし、
なんともロマンティックじゃないですか。

若きエリーズには、どうやら彼女を愛するマネージャーがいて
リチャードの恋路を邪魔するという展開も気を揉ませるし
なんたって、男2人に愛されるという展開に女性は弱いモンです。

しかしまぁ、この肖像画の君、ジェーン・シーモアが美しいのなんのって。
既に故人と知ってなお、スーパーマン、リーヴが空を飛んで、、もとい
時空を超えてでも逢いに行きたいというのにも納得するほど。
1912年に生きた女優という役柄にも見事に嵌るクラシカルな美しさでした。
古いスーツに身を包んだリーヴ・・スーツのダサさをみんなに笑われてましたがw
恋する男を一途に演じていて素敵です。
ジョン・バリーのテーマ曲の美しい旋律が2人の恋をさらにもり立て、
映像とともに耽美の極みなんですよね~。

ついには時空を超えて出逢うふたり
しばし甘い恋に酔いしれるものの、楽しいときは長くは続かず
再び別れが訪れる・・
哀しみに打ちひしがれるリーヴ、そして衝撃のラスト
胸が痛くなるほどの切なさと同時に、静かな幸福感に包まれ
何度観ても涙してしまいます。

今でも映画の撮影されたグランドホテルには、毎年ファンが集い
スクリーン上映を楽しみ、当時のコスチュームで映画を偲ぶのだとか。
それほどに人を惹きつけてやまない作品です。

美しいテーマソングをどうぞ!



★★★★☆ヤノット・シュワルツ
出演:クリストファー・リーブジェーン・シーモアテレサ・ライトスーザン・フレンチウィリアム・H・メイシークリストファー・プラマー
【ストーリー】
1972年、母校で自作舞台の初演を迎えていた新進劇作家のリチャードは、白髪の老婦人から古い金時計を渡される。その8年後、母校を再訪した彼は街のホテルにかかっていた肖像画に心を奪われる。そこに描かれた美女は、かつての老婦人の若き日の姿だった……。(映画.comより)